好き嫌い わたしは榛名がきらいだ。 秋丸は、困惑して曖昧に笑う。 「自分勝手だし俺様だし、秋丸が不憫だよ」 「でも榛名は案外いいやつだよ?」 「わたしは嫌なの!榛名とは絶対、打ち解けられないと思う」 「嫌いだ」の一点張りで譲らないわたしに、秋丸は考えこむように黙る。しかし何を考えたのか、突然手を鳴らして得意そうな笑みを浮かべた。 「それはよかった。だって君が榛名が好きだったら、僕は榛名の恋敵になっちゃうからね」 話の話題が、若干ずれた気がする。 呑気に笑う秋丸はほっといて、わたしは早くも先ほどの発言を撤回しようかとため息を吐く。 そしてこの阿呆メガネの行く末について、本気で相談しよう。それならば、榛名と打ち解けられる気がした。 好き嫌いはだめ 080319 3/12 happybirthday kyoーhei akimaru ! |