でもそれは、愛故


オレは持田。並盛中学の三年、剣道部主将。
最近の仕事は専ら、同級生で幼なじみでもある雲雀と笹川の面倒見。やつらは破天荒だからまともなオレが面倒を見てやらねば、と思っている。


そんなオレの前に今座るのは、同じく幼なじみである女。放課後に呼び出し…これは告白しかない。春だ。オレに春が来た。


「あの、ね。わたし言おうかずっと悩んだんだけど、持田くんの力になりたくて、それで…」

「な、なんだよ(…可愛いなこいつ)」


躊躇うようにいう彼女は、すぅ と深呼吸しすると、意志を決めたように口を開いた。


「持田くんは雲雀くんみたいな頭脳も容姿もないし笹川くんみたいな力も信頼性だってないかもしれないけど、わたしは全然いいと思うよ。世の中には持田くんみたいな普通で面白みのない人も必要なんだよ!だから、ね?元気だしてね!」


しかも、オレの手を握ってキラキラ目を潤ませるオプション付き。


「雲雀と笹川よりも地味で普通でそれがコンプレックスになってる」…オレ、そんな風に見えるのか。



でもそれは、愛故。



「わたしはそんな持田くんがす…え?持田くん泣いてる」



080314
3/13 Kensuke Mochida happybirthday !



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