日常の中の特別な日 我が西浦高校野球部の監督は、とても有能で美人な女監督だ。 「はじめ見た時はびっくりしたよねー」 「女だってのにすげーし」 「あーケツバットとかな」 「俺はあの甘夏ジュースが忘れられないよッ」 「でも期待以上に有能だよな、モモカン」 「バイト代まで注ぎ込んでくれてるしなぁ」 「い、 いいひとッ!」 「モモカンさいこー!」 「知ってる?監督、誕生日明日なの」 「え!マジかよ!?」 「日頃お世話になってるしなんかしない?」 「俺、賛成!」 「俺も!」 それはある日の夕暮れの中での会話。 翌日、我らが女監督は暗くなった空を仰ぐと、部員に集合の挨拶をかけた。 「今日は終わるよ!みんなよく頑張ったね!」 挨拶が終わり、お開きとなったが、生徒たちは動かなかった。 「あ、の、監督!!」 その声に監督が首を傾げると、部員たちは一斉に坊主頭を下げた。 「監督、お誕生日おめでとーごさいますッ!」 「あっすッ!」 突然のことに驚く監督。そこへやって来たのは花束とプレゼント包みの袋をもったマネジ2人。 「監督、今日お誕生日でしょう」 「これ、あたしたちからの日頃のお礼です!」 思わぬハプニングに、百枝は笑って、有難うと呟いた。 野球部は、今日も平和である。 日常の中の特別な日 4/18 happybirthday Maria Momoe ! 080428 |