* novel | ナノ
「あ、髪切った?」

いやだもうこいつきもい
本来一般生徒は生徒会と相容れないようになっているのにこいつは白々しく、しかもおれが1人のときに限って近づいてくる
その察知能力いったい何なんだきもい

平凡のクセして怖いもの知らずみたいにへらへらしてるとこはちょっと怖い
つーかこいつの観察能力はそんなこと気にならないほどもっと怖い
ちょっと、ほんのちょっとだけ切っただけなのに。しかも自分ですらどこ切ったか曖昧になるくらい分かんねえのにこいつきもい
やっぱきもいだけだわコイツ

「うぜえ切ってねえよバカヤロウ」
「えー、ウソ。こめかみとか切ったでしょ」
「ハッ」

ちげーし。ざまあ
適当に言っただけなんじゃねえの?
いやそれだったらそれで当たるとかきもちわるいけどな
はは、所詮こいつもこの程度だってことだ。おれからはぜってーに言わないぞ絶対だからな
ふん、と鼻で笑えばふぅんと興味なさそうに返された。なにこいつ

「あ、髪の毛じゃなくて下の、「ちっげーよバァカ!なに言ってんだ!!前髪だっつの気付けよ!!!」
「へえ?」

ニヤニヤしてる…………あっ
しくじっちまったじゃねえか何なんだくそやろう!
このクソバカタレが!You fucking fool!
あーもうやだやだこいつといたら調子狂う。

「じゃあな」
「はぁい、またねー」
「またねとかいらねえから!」

もういやだ!!
苛つきながら立ち去ろうとしたらさっきまでひらひら手ぇ振ってたクセにもういねえし
なんなんだきもい
はぁ…………
あああああ

早く生徒会室戻って仕事するか…
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