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あのテスト勉強の日以来、梓先輩に会っていない。

いつもだったらすぐ抱きついてくんのに。

「ここにもいない、か。」

梓先輩がいそうなところを探してみる。

でも彼は神出鬼没すぎていそうなところなんて予測がつかない。

「屋上庭園、」

星が好きな人ならこの時間に屋上庭園にいそう。

ガチャッ

ドアを開けるとそこには見慣れた背中があって。

「先輩、」

「名前、」

「久しぶりですね。」

「そうだね」

元気ない?




「…、大人しいと何だか寂しいです。」


気づいたときにはそんなことを口走っていて。

しまったと思ったのは遅い、

「へぇ、そんなこと思っててくれたんだ。」

「いえ、っとこ、これはっそのっっ、」


完全に毒されているようです。

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