浮気はどこから?
「………あれほど浮気は駄目って言ったよね?」
「送ってもらうのは浮気に入るのでしょうか?」
「よりによって跡部ダニ」
「だから送ってもらっただけだって!」
「そういえば青学はどうでしたか?」
「あ、テニス部に挨拶してきたよ」
「「はぁ?」」
「………助けてブン太」
「俺には無理だろぃ」
「たす「…けて蓮二と、お前は言う。そして俺の答えも予想出来ているんだろう?」………流石は参謀」
本当にヤダこいつら(主に精市と雅治だが)なんだよ男の嫉妬?は見苦しいぞ。
「だって武道場に景吾達が来るから、英二達が気になったみたいで」
「もう名前で呼んでるぜよ」
「“景吾達”…ということは、氷帝陣も来てたのですね?」
「………さぁて、疲れたし私はもう寝るから!じゃまた明日」
…なんてことになるハズもなく。
「眠い…」
「一緒に寝る?」
「それはない」
またかよ!と言いたいが精市とB組コンビ我が家ご来店。
柳生は紳士なので女性の家に押しかけるのは云々と辞退。蓮二は頑張れとだけ言い残して逃げた。
そして何故か分からないがブン太とケーキ作りなう。
「よし!じゃああとは焼くだけだな」
嬉々とする彼を殴り倒したい。
ちなみに発端は「あ、ケーキ食べたい。作ろうぜぃ名前!」「それは良いね。俺も食べたい」「ブンちゃんはケーキ作りが特技じゃけんの。手伝ってもらえるぜよ」…竹刀がすぐ傍になくて本当に良かった。彼らに怪我なんかさせたら真田に叱られる。
「つーかれーたー」
ブン太がタイマーをセットしているので後は任せた。もはや人の家で本格クッキングを初める彼を止める者はいない。
ソファに寝転ぶと、座っていた雅治の足が頭にあたる。
「俺らもマネージャーがいなくて大変だったナリ」
「…うん、それはゴメンね」
伸ばされた雅治の手でじゃれていたら、タイマーをセットし終えたらしいブン太が戻って来た。
「幸村君と仁王が…「俺がどうした?」…なんでもねぇ」
「何となく事情は察したから大丈夫」
ジャッカルあたりには明日お菓子でも持って行こうか。
いやでも合宿前に1日ぐらい自由にして良いって言ったのは精市じゃないか…、あ。
「精市」
ガバッと起き上がると勝手に女性向け雑誌を読んでいた彼が顔をあげる。
ていうかちょっと待て。
なぜページが“男女のホンネ”で止まっている…。
「合宿っていつから?」
その点については華麗にスルーして尋ねれば、そういえばといった感じで返された。
「来週」
まじですか。