愛い可愛い




手塚が。
あの手塚国光が、だ。



仔猫と戯れている。



「か、」


「どうした?」


いやどうしたってお前がどうした。
何でそんなことになってるのとか訊く前に、私は湧き上がる衝動を堪えることが出来なかった。


「可愛い〜っ!」


ずざざっ!と国光の傍に寄って両手を広げれば、仔猫はひょこっと私の元に飛び込んで来る。


「よしよし、おいで」


どうやら人懐っこいらしくゴロゴロと甘えるのが可愛くて仕方ない。


「この仔、どうしたの?」


気持ち良さげに喉を鳴らす仔猫とじゃれながら尋ねる。


「雨の中捨てられていたらしい。放っておくのも忍びなかったからな」


こんなに小さな猫だ。
きっと彼に拾われなかったら死んでしまったかもしれない。


「良かったねぇ、国光に拾って貰えて」


目を合わせるように顔に近づければ、にゃあ、と鳴く。あぁもう本当に可愛い!


「お」


「………」


うごうごともがくから何かと思えば、ペロリと唇を舐められる。


「あー、可愛いなぁ」


頬に擦り寄せれば柔らかい毛が気持ち良い。幸せ〜なんて仔猫の体温を感じていたら。


「!」


ぐいっと肩を掴まれて、唇に触れる柔らかい感触。


空気を読むように仔猫はするりと私の手から離れたが、そんなことに気付けないぐらいに思考がショート。

直ぐ傍にある国光の満足げな表情に赤面。ぎゅ〜っと彼に抱きついて顔を隠せば、しっかりと抱き締め返される。


「可愛いな」


「〜っ!」


耳元で囁かれる言葉に、風邪の時なんかより熱い熱が出る。





少し離れた場所で、にゃーと鳴く声がした。















……………

シールステッカーの絵を見たら耐えられなくて、つい←
手塚と仔猫手塚と仔猫!…ってなりました。

他のキャラも書けたら良いな!







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