06




「待たせたな、今から…」


俺様(跡部景吾だ)が、ちょっとした用で手塚と話し込んでたら思いのほか時間をくっちまった。

急いでテニスコートに戻ると…、


「でも越前て1年でしょ?まだ伸びる可能性あるよね妬ける、爛れろ」


「アンタどんだけ物騒なんスか」


越前の背中に体重を預けながらズルズルと歩く俺の名前。


「ふむ、名字は越前が気に入ったらしいな」


「親近感が湧くのかな?」


そう言った乾と不二のことなんかどうでも良い。いや、確かにアイツは背が低いと親近感湧くとか前に言ってたが。ついでに跡部は小さくなってしまえとも。


「越前ズルいぞ!俺だってそれして欲しい!」


「何言ってやがんだお前…、名字先輩に迷惑だろうが」


いやアイツ楽しんでるけどな。


「あ、なんや跡部遅かっ…」


が、名前が楽しかろうと関係無い。忍足の言葉を無視して、背後の警戒を怠った彼女を後ろから抱き上げる。


「うわっ!跡部!」


「いー度胸してんなぁ、名前?」


じたばたと暴れる無駄な抵抗を抑える。


「なに…、カノジョ?」


「ちが…んー!」


否定の言葉を手でふさいで、俺は言う。


「俺様の所有物だ」















「てめー俺が居ない間に何してやがる」


「ほっぺ伸びる伸びる…っ!いや私特に悪いことしてない!」


「跡部さん!先輩は菊丸さんとも戯れてました!」


「チョタ、お前…っ!」


「ほう?」


みょーんみょーん…痛くはないけどさっきから好きなように頬を弄ばれている。ていうか何で浮気を責められるみたいな展開になってんだ、あと長太郎お前覚えておけよ…っ!


「止めてやれ、跡部。恋人事情に口を出す気はないが…「待てコラ誰と誰が恋人だ。盛大な勘違いだ止めて本当に割とマジで」…そうなのか?」


頬責めという新しい拷問を喰らっていた私のもとに、眼鏡の…顧問?…あ、ジャージだから違うな。…あ、噂の手塚部長?が盛大な誤解と共にやって来た。

跡部が不満そうな顔になるが私は彼氏居ない歴=年齢だ。ファーストキスは近所のラブラドールレトリバーのクリスですが何か?


「とにかく、うちの部員にも非があったようだからな。すまない」


おぉ…っ!何も悪くないのにちゃんと謝ってるなんて出来た部長だ!


「………」


「………」


みょーん…あの、跡部さん…思案しながら頬引っ張るの止めて貰えませんかね?


「それに、後輩相手に大人気ないと俺は思うが」


ピシ…ッ


「手塚、1つ訂正がある」


「?」


あ、やっぱり君が手塚かと思うより先に…つい10秒前の彼の良い人イメージにヒビが入る。


「氷帝学園中等部3年!名字名前です」


そこで目を見開くな!殴りたくなる割と本気で。








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