の想いを君以外へ


「これって着る意味あるん?」


「人のケータイで卑猥なサイト覗くとか最低。変なメール来るようになったら蔵のケータイ折るからね」


「彼女のケータイで卑猥なサイトなんか見るわけないやろ。そんなんするならお前で実践するわ」


「…今のは聞こえなかったことにして、じゃあ私のケータイに映るイヤラシい下着の超露出狂なオネエサマ達は何?」


「せやから卑猥なサイトやあらへんって」


「画面向けるな女性の露出に興奮はしな…って何これ。ランジェリーショップ?しかもエロい系の」


「通販系辿ったら行き着いたんやけどな、これもはや下着やないやろ思て。もう裸になった方が早いやん?ついでに俺は外人の美人なオネエサマの挑発的な露出よりも恥じらうお前を脱が「喋るな呼吸を止めて心臓の音煩い」…酷いなぁ」


「なんでこんなアダルト誌の表紙みたいな存在価値を成さない下着の通販サイトを人様のケータイで真面目に見てるの?」


「いや、本当にたまたま通販サイト巡ってたら辿り着いたねん」


「あっそ。ケータイ返してね」


「ていうか名前、光とメールし過ぎちゃう?受信ボックスに俺より光の名前が多いんやけど。蔵リン拗ねるで」


「だって蔵リンには基本的に電話するか会うかじゃん」


「ちょっと複雑やねんけど」


「彼氏が自分のケータイでアダルトなサイト見てる方が複雑だよ。…ていうか、メールの中、見てないの?」


「流石に可愛い後輩は疑ってへんし、見られるの嫌なんとちゃう?」


「卑猥なオネエサマ達見られるよりはマシ。…ほら、」


「いやほら…って言われても…」


「見られて困る内容なんか無いよ」


「名前、」


「うん」


「抱き締めてええ?」


「事後承諾じゃん。別に良いけど」





[To] 財前 光
[sub]やっぱりさ、
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥


蔵が好き過ぎる



--END--










「ホンマうっざいわぁー」


爆発しろとだけ文章を打って、財前は返信ボタンを押す。


(ったく、なんで俺が惚気聞かなアカンねん)


パチンとケータイを閉じて、またパソコンに向き合った。







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テーマ「人外ファンタジー」
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