強制移動(T)
のんびりとした午後のこと。
彼女は人の肩に小さな頭を乗せて、ぐっすりと眠っている。
「………」
今動くと、彼女の姿勢が崩れて起きてしまう。
寝かせておきたいという気持ちと、起こしてしまいたいという意地悪な気持ちが湧く。
しかし、規則正しい寝息が耳に届いて前者を選ばざるをえない。
このまま起きるまで待つのも構わないが、ずっと同じ姿勢というのは辛い。
それにこのままずっと寝顔を見ているのも構わないが、生憎自分自身にも睡魔が襲ってきた。
多分隣で寝る彼女のが感染したのだろうと考えてから私はミラベルを起こさないように抱き上げた。
「ん…」
小さな呻き声に起こしてしまったかと焦るが、直ぐにまた寝息が聞こえ始める。
私は薄く笑ってその身を抱え直すと、寝室へと向かった。
「おやすみ」
共にベッドに横になり布団をかけてやれば、彼女は小さく頷いたような気がした。
抱き枕のようにその身を抱きしめて私も瞳を閉じた。目が覚めた時の反応が楽しみだ。
……………
いつもと違う雰囲気で書いてみた…けど、なんか微妙ッス。
書いてる時フリオ→ウォーリア→フリオ→ウォーリアで収まった話です。
最後またフリオになりかけたのを結局ウォーリアにした。