小咄 ;) Another×Candy #06 「手塚!」 ぴょーんと背中から来る衝撃には慣れたもので。 「なんだ」 この学校で彼にこんなことをする人物は1人しか居ない。 「ん?なんとなく」 彼女の行動は予想がつかない。本人いわく「手塚が油断しないように」と言っていたが本当に油断も隙もない。 そして一度背中に乗るとなかなか離れてくれないのは経験上わかっているので、そのまま目的地へと歩み出す。 「相変わらず、手塚のことが大好きだね」 不意に不二の声がしたと思ったら背中が軽くなる。 「わわっ」 「けど、僕にはしてくれないの?」 見れば不二の腕に収まっていて。 「だって不二は飛び乗る前に気がつくじゃん」 じたばたと降りようとするが、離す気のない彼から逃れるのは至難の技だ。 すぐに脱走を諦めたらしく、大人しくなる。 「手塚の背中のが好きー」 「クスッ…贅沢だなぁ」 そうは言いながらも、不二に抱き直されながらも満更でもなさげなのが気に入らないのは………気のせいだと思いたい。 …………… 意外と楽しかった。青学だと主人公が手塚大好きな感じで不二菊丸に遊ばれる。 で、ウッカリ氷帝に行くと跡部様と伊達眼鏡に捕まったのを宍戸に助けられる感じの話はそれはそれで楽しそう。(私が) |