笑い笑われ木曜日(2/2)
「ていうか、これどうしたらいいんだ?」
みんなが散々遊び散らかしたラケットとシャトルを律儀に片付けをしようとするのは無論ジャッカルで。彼はおそらく自主トレをしようとしてた所に無理やりバドミントンのメンバーに巻き込まれたんだろうな。
いいわ〜ジャッカルは1番幸せになって欲しいよね。いやわたしの次に!
「今女子が体育でバドミントンしてるからね。誰かの置き忘れだろうね。ほっといたら?」
「いやそんな訳には……」
「なあバドミントンのユニホームもスコートでやったらいいと思わねえ?」
「思うっす!あとむぎ先輩もスコート姿でマネやって欲しいっす!」
「むぎ足きれーじゃしのう」
「いいねえ〜少年たち青春だね〜」
「……むぎは恥じらいとかねーのかよっ!」
「あ、ごめん今日は家に忘れてきたんだ」
「「んな訳あるかっ!」」
むぎが恥ずかしがるところを見たかったのに、なんてブーイングされた。そんなもんわたしに求められても困りますけどね!
それから、わたしが口出すことじゃないけど、この人たち練習しなくていいのかよ。わたしが幸村に怒られそうじゃん…
「なあそろそろトレーニンg「おっしゃー2Rやるぜー!」
「「おー!!」」
「ジャッカル…!」
「むぎ…!」
苦楽を共にしてきたジャッカルと手を取り合って、互いを慰め合っているうちに2Rが始まっていた。
練習しろ練習ー「なにしてるんだい?」…うんほんとそれそれ……え?
「「幸村(君/部長)っ!?」」
絶対零度の冷気のオーラを身にまとう幸村と、渋い顔をした真田だった。
途端に静まり返るコート。さすが幸村、部長は違う。
「ああバドミントンね。君たちおれらが皆の為に部費の獲得に忙しくしてた時に、楽しかった?」
「ゆゆゆゆゆ幸村…!」
「部長うううううう!!」
「あはは。お仕置きが必要だよね。どーしようかなあ…じゃあグラウンド100周!……えへ青学の部長に因んでみました☆」
「「100周っ!?」」
「あと2時間もないのにそれはちょっと…!」
「グラウンド200周ね☆」
「「ひぃぃいいいいい!行ってきますうううううううううう!!」」
ちょっと厳しすぎるんじゃないか、と思いもしたけど、散々遊んでいた罰にはちょうどいいかもしれない。ジャッカルはかわいそうだけど。
よし、じゃあわたしはマネ業に「あれいつまでそこにいるの?むぎも早く行かないと下校時間までに終わらないよ?」
だよねーわたしもそう思う……
って、
「ええええぇぇえ!!わたしも!?」
「当たり前だろ。」
「いやわたしマネ業サボってないっ」
「え?選手の暴挙をとめるのもマネージャーの仕事だろ?」
「そんな無茶な!!」
「はい行ってらっしゃい。むぎはマネだし、真似して100周しなくても10周くらいでいいよ?」
……幸村君、ダジャレは反応に困るよ。
ただ渋々外周に向かおうとしたわたしに、出発際、お留守番ご苦労さま。は反則だと思う。
世界は僕らにひどく優しい
(ブンちゃんむぎと喧嘩でもしたんか?)
(はあっ!!?)
(………図星か。)
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