リリーのテンションに釣られるまま、リーマスの話で盛り上がってから、大事な事を思い出した。



『そういえば…、試合後にリーマスに会ったけど、なんかこう……』

「元気なかった?」

『うん…なんか辛そうで、儚げで、なんかうーん……』

「最近多いわよね…でも、きっとジェームズ達がいろいろやってるみたいだから、大丈夫よ。」

『いろいろって?』

「さあね。でもリーマスの事をよく気にかけてるわよ。彼らが本当の意味で親友になるのはもう直ぐかもね。」



微笑むリリーに曖昧に笑って受け流しといた。


彼らがリーマスの秘密を知った上で、アニメーガスを習得するのに翻弄するのはまた別の話。





「ナマエとリーマスもいい加減に焦れったいわよねえ〜!」

『それリリーが言うか!?』

「まあまあ。とどのつまり、リーマスの事をどう思ってる訳よ?」

『……好きだよ?』

「どういう意味で?」

『〜〜〜〜〜〜っ!もう寝る!おやすみ!』

「うっわ卑怯ー!…おやすみ。」




スタンドライトを消して、夢見心地でいろんな事を考えた。


夢に彼が出てきたのはきっとリリーのせい。






*






「おはようナマエ!」

『り、リーマス…!!おはようっ』



食堂前でリーマスに会った。

ちなみにリリーはジェームズの姿を見つけて、どこかへ隠れてしまった。(おい)


やつれてはいるけれど、晴れた笑顔を見せてくれたリーマスに安心して、そして赤面したのは仕方ない事だと思う。




「あー…あの、昨日はごめん。」



歯切れ悪く切り出した内容の想像はついたけど、意地悪く聞き返してやった。

多少なりとも傷ついたんだもん。リーマスにも気まずい思いをしてもらわなくっちゃね。




「あの、だから、湖のところで、」

『ふふ。いいよもう。リーマス、スッキリした顔してるもん。解決したんでしょ?だったらいいんだよ。』

「え、……」

『リーマスが辛いんなら力になりたいって思ったけど、笑ってられるんならそれで大丈夫。』

「〜〜〜〜〜〜っ!」



俯いて先にテーブルへ行ってしまったリーマスに憐れむ視線を送ったシリウスとジェームズ。

ピーター君も苦笑いでリーマスの後を追ってしまった。




「お前って鈍いくせに時々すげえスケコマムシになるよな。」

「さすがシリウスの従姉妹だよな。ブラックの血にはそうゆうのがあるのかい?」

『し、失礼な!わたしシリウスと従兄弟だなんて認めてないから!』

「お前こそまじ失礼だな!しかもそこかよ。」



わたしにシリウス従兄弟ネタは厳禁なのだ。

うそ、好きだけどね。




『シリウスなんて学内にガールフレンドがいっぱいいるじゃん!こないだホグズミードでコンパしたら元カノが3人もいて気まずかったって言ってたじゃん!』

「おまっ!!そういう事バラすなよ!」

「『シリウスさいてー』」

「やべえ涙でてきた…」



憂いに富んだシリウスの様子にうっとりしている女の子がいっぱいいるけど、違うよ!

この人はただ涙を堪えてるだけだからね!騙されちゃ駄目!




「まあナマエも大概だけどね。」

『え!?』

「無自覚なのが罪だよな…」

「でもリーマスをあんなんに出来るのはナマエだけだからね、僕ら的には面白いけど、」

「いい加減ちゃんと考えろよ?」



『……分かってる。』



小さく頷くとシリウスとジェームズは笑って朝食の席に向かった。

ただ言われっぱなしは癪なので、ジェームズに言っておこう。




『――…自分もリリーの事、いい加減はっきりさせなよね!』




するとジェームズは振り返ってにこりと笑った。



「…分かってるよ。今度のホグズミードに誘ってみる。」




早くこの2人の親友が幸せになりますように。





難しいお年頃


(リーマス?あれでいいの?)
(本当に好きなら、ナマエにもきちんと説明しろよ。)

(そうだよな…)






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リーマスとリリーのキャラ崩壊が激しいですね(^q^)←

書いてないけれど、リーマスは仲間の3人には人狼である事を明かしている筈です多分←







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