このマンションに来て1週間。
本家と行き来したりと、何だかんだで囲われ中の勇義。
一つの噂を聞いた。

加賀屋司の好みの女は
清潔で金髪美人だそうな。
そして
Hカップの美乳が好き

それを知った勇義のあるひの話しである。








司は朝早く出て行って夜遅くに帰ってくる。 1日中いない時もあり、勇義は焦りはじめていた。
今日の護衛を何とかまいて、外へ出た。

一週間振りのちゃんとした外の景色。
高級住宅街が立ち並んで勇義はポツンと立った。が、追われている事に気づいて走った。

思いっきり走って、走って緑が多い公園に辿り着いた。
そして、目指すはコンビニ。

勇義はよろよろと走り回った。

目的の為に。









その後、アッサリ捕獲された姿は、
そこら辺で手軽に買えるようなカラーリング剤を乱雑に使用したと思われる、まだらなあられもない姿。金、茶色、はたまた染め損った元々の勇義の色。

びしょ濡れねずみ。

その鎖骨下にはないものがあった。

「何してんの」

加賀屋は仕事を抜けて急遽勇義の元へ。その姿を見てまさに目が点である。

『金髪』

マンションで待っていた勇義は支給されたスマホメモアプリで表記する。公園で無理矢理染めたのかギシギシでまだらだ。

「あ?」

そして、

『とても綺麗な形』

服の下に何か入ってるとしか思えないフォルム。それは女性が持つにたるもの。
そう、胸というものが勇義にもあった。

「、、、、」

『完璧』

誇らしげに笑う勇義を加賀屋ははぁと疲れた息を吐いて返す。

「、、、、」


『どうだろう?』


「どうだろう?ってどうして欲しいんだそれは」

『好きにすれば良い』

「はぁ」

『疲れたの?』

「あぁ」

『そうなの。じゃあ』

「は」

『癒す』

そう言うと勇義は徐に加賀屋の手を胸に押し付けた。


「固え」

『そこは今度どうにか、』

「しなくていい。いい子だから戻して来なさい。あとシャワーな」 

疲れ切った顔で加賀屋はタオルを勇義の頭に乗せた。

「というか喋れ?」

ふるふる。まだ、喋る事が怖いのか勇義は首を振った。


「そうか。じゃあ俺も喋らなくていいな」

加賀屋は興味の無くした顔で勇義の横をすり抜ける。
追いかけてスマホの画面を押しつける。しかし司は颯爽と背を向けて歩き出す。

電話をかけだした。

仕事だ。


「っ!ぁっ!あ!」

胸からボトン、ボトンと小降りのメロンが落ちた。

追いついて来た護衛に加賀屋が言う。

「じゃあそいつ頼むわ。あとお前の処分は追って」



「は、はい!申し訳ありません!」


「まっ」

「はいはい後でな」

「しゅにー、」

ぴたり。

「しゅぅにぃー、し、しゃべる、かからぁ、ひっく、、、まって」


ぴたり。と勇義が喋ったのを聞いて加賀屋が振り返る。


「ゅぎの、なのっ、しゅーに、ほか、ぃっちゃや!」



そう勇義が言った瞬間、勇義の腕を強引に引っ張る加賀屋。


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