カウントダウン | ナノ



後編(10/10)


 
 
 
 
 
『ロイ…好き』

(…あいつ、本気なんだな)


彼女のあんな表情を初めて見たロイ。本気で自分の事を想っている言葉。別に嘘だと思っていたわけではない。ただいつもとは違う"好き"だったから戸惑ったのだ。


(あの時俺…何しようとしてたんだ?)


そんな彼女に触れて何をしようとしたのだろう。わからなくて誤魔化す為にわざと笑った。彼女が怒るとわかっていたからだ。


(…まさか俺…。いや、そんなわけない)

「…っと、すみません」


考え事をしていたら人にぶつかった。人の事は言えないが、こんな夜に何をしているのだろうか。ロイはその人物を見た。


「…ん?お前…」

「てめぇは…!」


そこにいたのは…彼女を助けてくれた男だった―…。















             Nextday…
 
 
 
 
 

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