「黒猫の名は時に敵を退ける事もあるが、それ以上に敵をひきつけちまう…。奴はそうやって2年間…生きてきたのさ」
そっか…だからスタンパーを引きつけてしまったんだね。2年間…色んな人と出会ったんだろうな。少しだけ、ほんの少しだけでもトレインさんの事を知れて嬉しい。
(黒い装飾銃…。あの強さ…。そして…)
一方ウドニーさんはトレインさんをガン見。多分、気づいたのかな?私はトレインさんに近づき「無事で良かった」と言ったのだった。
あの後私達は約束通りウドニーさんに奢ってもらった。ただ違ったのは…トレインさんに何度も謝っていた事かな。
「しかし何もブルム=プルマンの賞金まで置いていかなくてもいいのにな」
「よほどびっくりしたんじゃねーのか?」
「それに元々私達はこの人を捕まえに来たもんね!結果オーライってやつだよ」
だから良かったと思うな、と思いながら車に乗ろうとした瞬間。聞いたことがある声が耳に入る。その声の方へ向くと、そこにいたのはウドニーさん。隣にバイクがあるから「アイツも町を出るのか」とトレインさんが言う。いや、それよりも今…『アニキ』って聞こえたんだけど、気のせい…?
「このウドニー、あんたの強さにホレやした!今日から子分にしてもらおうと思いやす!」
気のせいじゃなかった。ウドニーさんの言葉に誰も何も言わず、しばらくの間があって私達は急いで車に乗り動かす。が。
「待ってくれよアニキー!!」
「うるせー、ついてくんなっ」
ウドニーさんはしつこくついてきましたとさ。
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