「出来そう?」

「いくら銃でもゲームはなぁ…。えーと、これが移動…これがホールド?んでこれが…」

「ト、トレインさん!画面見て!」


やっぱりゲームでは感覚が違うのかな。コントローラーを見ながら操作を確認しているトレインさんに私が叫ぶと画面見る…が、怪物が持っていた硬い岩の棒に殴られてしまう。そして"You Dead"と画面に出ていた。


『《あーあ、もうやられちゃったんですかぁ。情けないなぁ》』


コンティニュー?という言葉の下に"はい"か"いいえ"、それから"あと4回"と書かれていた。トレインさんは「あたりめーだっ!」と"はい"を選ぶ。しかしまた直ぐにやられてしまった。


「敵との距離感がつかみにくいね、3Dゲームって」

「…うん、確かにそうかも」

「…!なんのまだまだ!」


トレインさんがもう一度"はい"を押したがまた直ぐやられて…を繰り返す。そして"あと1回"と書かれていた時。ど、どうしよう…後2回しかないよ…!?と思っていたら不意にイヴちゃんが私を見てきて。


「このままトレインが続けても多分駄目だから…明がやってみたら?」

「え?」

「どういう意味だ姫っち!」

「ホントの事でしょ」

「で、でも…もし失敗したら…」

「大丈夫だって!仮に失敗しても後一回はあるんだからよ」


躊躇っている私にコントローラーを渡すトレインさん。反射的に受け取ってしまったけど…ほ、本当にいいの…?と思ってもう一度二人を見る。イヴちゃんは「頑張って」と微笑む。トレインさんは「失敗しても気にすんなよ!」と笑う。…そうだよね…駄目で元々!やってみよう!


「頑張るね!」


"はい"を選び、また何度か見た画面になる。まずは少し引き寄せてからタイミングを見計らって連続で三発撃つ。見事に当たり怪物が消えていく。上に書かれている怪物の数が"40"から"37"になった。


「おお!」

「明凄いね」

「…実はね、元の世界で司と司の彼氏とよくゲームをしていたんだ。だから少しくらいなら出来るかも」


また出てきた怪物を次々と撃っていく。途中で撃てる数が少なくなってきた為、怪物がいない一瞬の間に補給[リロード]し、また撃つ。気づけば半分は倒していた。


「トレインより上手い」

「う、うるせーなっ!ゲームとなるとなんか違うんだよ!」
 
 
 
 
 


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