2016/09/07 08:01



0905
坂本辰馬、意識不明の儘勝手に俺に失踪者扱いされる。
同日、けろりと戻った彼奴を見て、一番恥ずかしい思いをしたのは紛れもなく俺だ。同時に、手前の気の持ち様やその救いようの無さ、残念さを嫌という程目の当たりにしたので本来なら自宅に引き篭もってもおかしくないトコだけど大事なのは辰馬と逢瀬する限られた、その僅かな時間を如何に共有していられるか。その間に如何に相手を愛おしく思っているのか伝えられるか、掛け替えの無さを常に大切にしていられるか。そこだ。その絶好の時間をみすみす逃す馬鹿はいねーだろうとも。俺は割とそういう所自分に素直な気がしてる。

その結果。

好きをぶつけ合う中で、多分恐らく感情昂った坂本辰馬氏にまたしても「好き、殺したい」の一言で首を絞められる羽目にる。
かれこれ三度目にもなると、その奇行も最早俺の中ではSEXに値する程の物と認識され始めてるから恐ろしい。

残念ながら首絞められる中で、苦しさと恐ろしさの狭間で俺は、悦んじまってるから世話ねーなと。思わなくもない訳で。
結局、プラトニックに近いあの男の、底の知れない欲望を一心にこの身にぶつけて貰ってんだと錯覚しちまえばどうしたって嬉しくてしょーがねんだから救えねェ。このまんま死んじまうのかと案じる狂気的な問いかけさえ愛しい。
SEXも同じだ。俺が左側をやりたがるのは、俺の与えたものを必死で欲しがって善がって取り込んでそれでも足りないと貪りに来る、その姿勢が堪らなく幸せだからに違いねェ。

求められるって、安心するだろ何かにつけて。



と、そんなこんなで全身全霊を込めて絞殺され掛けた俺はまんまとその快感と安堵に身を委ねて気絶する様に寝こけたわけだけど、コレもまた正気の沙汰じゃねーなと割と自覚はしてる。

首絞められたら、SEXするもんだと思ってるからもう手遅れなんだよ知ってた。


0906
坂本辰馬甘やかし月間スタート。
言葉通り、当面このひと月彼奴を存分に甘やかすひと月とします。
って言うのも、俺に時間を割いてくれる彼奴の器用さと、そんな事を何も知らずにさも当たり前のように貪ってる俺に何がしてやれるのかと考えた結果、今月は極力穏やかに且つあまーいひと月にしてやれたらなって。
なんかここ最近ギスギスしたりすれ違ったり色々多い気がしてたんだよな。
何とかしてーなとは思うけどそういうのって自覚してたって何かと難しい事柄に思えてくる。
寧ろどうにかできてたらとっくにどうにかできているので、ここは一先ず、俺の数多の意地っ張り天邪鬼に長期休暇を与えてみようかなっていう実験的な面も兼ねて、幸福という名の安寧に身を投じてみる所存です。


そもそもここ最近贅沢な悩み事抱えて落ち込む回数が多かった訳で。
そういう贅沢病を反省した結果と言うかなんというか。
彼奴のくれる時間の使い方に凄く胸が締め付けられました。
そんな俺は俺でもう少し彼奴と居る為に、彼奴との時間を彼奴に楽しんでもらう為に何ができるか、何をしてやれるのか、日々模索しながら試しながら過ごしていけたらなとも思ってる訳で。

我儘や天邪鬼をなるべく羞恥心ごとさよならグッバイさせられるよう全力を尽くすひと月にしたいと思いました まる。



兎にも角にも
今朝もまた、こうして有り難い幸せ噛み締めた上で一日を飾ってやりてー俺です。



ところで、滅多に呼ばれないからこそ、『銀時』呼びの殺傷能力高過ぎて最早性的な刺激物にすら感じる。音で身体を犯されてるようにすら感じる。


死ぬべき?コレ。


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