「お、重い………」

男子バスケ部が練習してる時間、マネージャーである私は洗濯しておいたタオルを両手いっぱいに抱えながら歩いていた。
タオルってたくさんあると結構な重さなんだな、そんなことを考えながら休憩時間に間に合うために小走りで体育館へ向かう。

「大丈夫か〜?」

そんな中聞こえてきた声。

「た、高尾くん!?」

それは今は練習中であろう高尾くんで。何でここにいるの、と聞けば笑ってはぐらかされた。

「タオルいっぱいで大変そうじゃん」

「え、まあ、そうだけど……」

大変なのは本当頷く。そうすれば高尾くんは無言で私の持っているタオルをひょいひょいと持ち上げてしまった。私の手元には二枚だけしか残らない。
状況がうまく飲み込めず、先に体育館へ向かって歩く高尾くんの背中を見つめる。

「あ、待って!」

「んー?」

立ち止まって振り向いてくれた高尾くんに走って近付く。

「ご、ごめんね。手伝わせちゃって。私の仕事なのに……」

「いや、あのさ、「ごめんね」より笑って「ありがとう」って言って欲しいんだけど」

「え?」

「好きな子にはさ謝られるより感謝された方が嬉しいじゃん」

楽しそうに笑う高尾くんに少し胸が高鳴る。それに好きって……。
なんか高尾くんはズルい。その好きが友達としての好きかもしれない。
でも、それでも期待はしてしまう。


「ありがとう、高尾くん!」


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「ローズマリー」さまと相互させていただいた際にいただきました!溢れる高尾愛を受け止めてくださり、お話に起こしてくださいました〜!ありがとうございます!
小夏さま、素敵なお話をありがとうございました!
これからもよろしくお願いします!^ ^

小夏さまに許可を頂いて載せております。
ご迷惑になる行為等はおやめください。



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