13420打企画 | ナノ





静雄派生がちびっこです。














ある日突然自分と似た顔の奴が2人も増えた。

そいつらは何故か小さくて

気がつけば一緒に暮らしていたのだ。





「しずお〜ぷりんたべたい!!」


白スーツにピンクと黒のストライプシャツを着ているこいつはデリックと言うらしい。
腹が減ったと煩かったので仕方なくあげたプリンを気に入ったらしく家にいれば1日に5回くらいプリンを要求してくる。
煩くて相手を振り回す自分勝手な性格だ。


「お前さっき食べたろ?もうねぇよ」
「しずおーぷりん!ぷりん!!」
「ねぇって!」
「つがるの!つがるのでりっくにくれるって!!ね!!」


デリックはくるりと振り返った。
そこには白と青の着物を着ているやつが居て、名前は津軽と言う。
津軽はデリックの言葉に困ったように眉を下げる。
言いたい事をはっきりと言えないのが津軽の悪いところであり、良いところだ。
人を傷つけない為に我慢をしてしまう。
でもそれでは津軽の為にも、デリックの為にも良くない。


「津軽、嫌なら嫌だとはっきり言っていいんだぞ」
「あ…しずお……」


大丈夫だと伝える為に頭を撫でれば、ギューっと着物を握り締めてデリックを見る。
言おうか、言わないか考えているのだろう。
下を向いたりデリックの方を見たりしている。


「つ…つがるもぷりんたべたい…ぷりん、つがるすき」
「つがる!?…つがる……ぅぅ…」
「ああ!もう泣くな!二人とも男だろ!!」


ピンクの瞳からポロポロと涙が落ちる。
それに釣られてか青い瞳からもぽろぽろと涙が落ちた。


「でりっくごめっ……つがるがまんするから…っ…ぷりんいらないからなかないで…ぅぅ…」
「しずおおぉぉぷりんたべたいー!つがるといっしょにたべたいーうあぁぁ」


小さな二人は抱き合い、片方はそめそめと、もう片方はわんわんと泣く。
これでは自分が苛めた様ではないか。俺は何も悪くないのに。
どうにか泣き止ませなければならないのだが苛々が募ってしまう。


「ああうるせぇ!!泣いてる奴はプリン無しだ!!」
「うわぁぁぁああああ!!しずおきらい!!だいきらい!!」
「っっ!…ぅっ…ぅ〜」


苛々して叫べば、津軽は泣き止もうと一生懸命になり静雄の脚に抱きついてくる。
デリックはますます泣き叫び、大嫌いと言いながらもやっぱり静雄の脚に抱きついた。
ぐしぐしと顔を脚に擦り付けられ、鼻水だらけじゃないか…と肩を落とす。
どうしたら泣き止むのか、考えなくても答えは見えている。
ハァ…と溜め息を吐き出して二人を抱き上げ、顔を見れば余りにも酷い有様で笑ってしまった。


「ハハ、お前らそれで買い物には行けねぇわ。だから顔洗って来いよ、そしたらプリンと晩御飯買いに行くぞ」
「うぅぅ…しずおぉぉ」
「なんだ?」
「…すき」
「おう」
「…つがるもしずおすき」
「俺もお前達と同じだ。ほら、顔洗って来い」


そっと下ろせば、洗面台へと走っていく2人。
静雄はベタベタになったズボンを穿きかえた。


「んじゃ行くか」
「いく!」
「つがるも!」
「んー手ぇ繋げよ」
「うん!」
「はい」


手を差し出して、手を繋ぎ、ブンブン振られながらスーパーへと向かうのだ。




こんな日もたまには






しずお!しずお!いちごぷりん!
ん?ホントだな
しずおっぎゅーにゅーぷりん!
んー?ああ、それも美味いよな
しずお!しずお!!
今度はなんだよ
でっかいぷりん!!
でっかいぷりん!!
お!んじゃ明日はそれだな
ちょこぷりん!
…美味そう
やかれてるぷりん!
…美味い、よな…全部買うか
やったぁ!!しずおすき!
つがるもしずおすき!!
お前ら…まぁ良いけどよ




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匿名様

リク企画ご参加、有難う御座います!
まずは一つ目です。
後1つはもう少しお待ち下さい。

…これ書いてたらやっぱり派生子供ネタが書きたくなってきましたー
貴方様ったら酷いお方ですね!(笑)
凄く楽しかったです(*´ω`*)
有難う御座いました!




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