イザショタシズ | ナノ






今日の仕事はちょっと厄介で遅くなるかもしれないからとシズちゃんを新羅に預けていた。
しかし仕事は順調で何事もなく終わり、日にちが変わる前にはシズちゃんを迎えに行けそうだ。
新羅の家へ急いで向かう。
途中でドタチンに会ったからからかおうと「Trick or Treat」と言えば
「お前もか…」と呆れたようにオレンジ色した棒付きキャンディを渡された。
どうもオタク組に毎年言われてるようでこの日はお菓子をポケットに入れているらしい。
哀れなドタチンと別れて新羅の家へ。
呼び鈴を押して中の住人が出てくるのを待つ。
ああ、早く開けてくれないかなーシズちゃんに会いたいなぁ。
なんて考えていたら扉が開いて新羅が迎えてくれた。


「シズちゃんは?」
「…君ねぇ、まず先に言うことあるでしょ?」
「ん?…ああ、シズちゃん見てくれててありがとー」
「…どういたしまして。まぁいいから入りなよ」


言われるままに家の中に入る。
そこにはシズちゃんの姿も運び屋の姿も無かった。
ソファーに座った新羅を見ればニコニコと笑っている。


「シズちゃんは?」
「君はそろそろ静雄離れした方がいいんじゃないかな?」
「は?」
「だって静雄もその内、君から離れて行っちゃうんだよ?いつまでも一緒には居られないんだって君がよく解ってるんじゃない?」


真剣な顔で新羅が言う。
変な汗が出ているのが解る。
自分の手を握った。


「…何が言いたい」


そんな事解りたくもない。
自分から離れていくシズちゃんなんて居て良い訳がないんだよ。
握った手がギチギチと音を立てている。
シズちゃんの事になると余裕が無くなるのはきっと癖だ。
そんな事考えたくも無いと睨む。


「………なぁんてね。セルティーセルティーこっちおいでー」


そういうと普段通りのへらへらした新羅に戻り運び屋を呼んだ。
呼ばれた運び屋はどうやらゲストルームに居たようでそこから出てきたのだが
運び屋の足元にもう一つ影を見つけた。
それは小さくて運び屋の太股辺りを握っている。


「シズちゃん?」


名前を呼ばれれば、ひょこりと運び屋の後ろから顔だけを覗かせてこちらを見た。
様子がおかしい。
と言うか頭になにかついている。耳的なにかが。
新羅を見ればニコニコと運び屋を見ているだけで
運び屋を見れば、…顔が無いから何を考えているのかなんて解るわけがなかった。
なかなか姿を見せないシズちゃんに運び屋がしゃがんで向き合って何か話しだした。
残念な事に運び屋の話している事は俺達には解らない。


『ホラ静雄、大丈夫だから臨也のところに行くんだ』
「でも…でもさ…キライかもしれねぇじゃん…」
『大丈夫だ。あいつに限ってそれはないから。私は静雄の事好きだよ』
「ホント?オレもセルティのことスキだ」


シズちゃんの言っている事しかわからない俺達はシズちゃんの言葉に驚いた。
その言葉に新羅は反応して慌てだす。


「ちょっとー!!静雄何言ってるの!?セルティは僕のだからあげないよ!!!!」


そしてその新羅の言葉を聞いて運び屋がくるりと振り返りPDAに何かを打ち込みながら新羅にずんずんと近づいていった。
そのお陰でシズちゃんの姿が見れた。
わーぎゃー言い合っているバカップルはほっといて俺はシズちゃんに近づく。
凄い可愛い格好をしている。


「シズちゃんそれ」
「わ!わ!くんな!!オレのことみんな!!」


シズちゃんは再びゲストルームへと姿を消したが気にする事なく俺もゲストルームへと入る。


「なんでー?すっごく可愛いよ?」


ベッドの上で布団に包まっているシズちゃんを布団ごと抱き締める。


「狼男、捕まえたー」


ビクっとシズちゃんの身体が揺れた。
早く顔を見たいなぁ。なんて思いながら布団を剥ごうと持ち上げる。
しかしなかなか取れない、全体重かけてるのだろう。


「ヤダヤダ!とんなよ!」
「見たい!俺は凄くシズちゃんに触れたいし顔見たい。だから、出ておいで?」


出来るだけ優しく言えば大体は出てくる。
だってそうでしょ?シズちゃんは優しくされると弱いの、俺は知ってる。


「…わらわない?」
「笑わないよ?寧ろ可愛い!って言っちゃう」
「…カッコイイっていえよ」
「えぇー可愛いのに?」
「…でない」
「ウソウソ!カッコイイから大丈夫だよ!出ておいで!」


布団から手を離しベッドの上から降りる。
まだあのバカップルはわーぎゃー言っている(新羅の声だけだが)のが聞こえるがそんな事よりもシズちゃんのほうが大切だ。
もそもそと布団の中から出てきたシズちゃんは
今日着ていた赤色パーカーと白色尻尾の生えたオーバーオールだった。
こんな服を俺は買った覚えがない。
考えられるとしたら新羅か運び屋か…まぁどっちでもいい。
心の中で声を大きくしてグッジョブ!!っと言ったのは秘密だ。
布団から出てきたシズちゃんは自分の頭を触り何かを確認したと思えば再び布団の中に潜り耳をを探しているようだ。
お尻だけが出ていて可愛い。
尻尾が揺れてて可愛い。
…これは誘われているのかな?
無意識に身体がシズちゃんへと近づく。
その可愛い尻尾…基、お尻を触りたい。


「あった!!」


触ろうと手を伸ばしたらシズちゃんが声を上げた。
ビックリした俺はばれないようにとそのままベッドの上に座り平静を保つ。
そして何事も無かったかのようにシズちゃんに話しかけた。


「あったの?」
「んーミミあったー」
「よかったね」


布団の中から出てきたシズちゃんは白の犬耳を手にしていた。
そしてそれを自分の頭につけて照れくさそうに言った。


「おかしくれなきゃイタズラするぞー!ガオー」


なにこの子凄い可愛いんだけど。
なんて思ったことはこれっぽっちも見せない。
平静を保ったままの俺はとても紳士にさっきドタチンから貰ったキャンディをシズちゃんに差し出す。


「あ!あめ!」
「これあげるからイタズラしちゃだめだよ?」
「うん!」


じゃあ帰ろうか。とシズちゃんを抱き上げる。
未だにわーぎゃー言ってるバカップルは滅びればいいと思っていたけど今回は許してあげよう。


「じゃあ新羅ー俺達帰るからねー。一応有難う」
「気をつけて帰ってね」
「せるてぃー!あめもらったぞ!!」
『ああ!良かったね静雄!』
「ありがとセルティ!」
「あ、臨也ーあんまり静雄くんいぢめちゃダメだからね」


新羅に忠告されたが聞こえなかった事にした。
ブンブンと渡したキャンディを振り回してバイバイをした。
エレベーターに乗っている時に思い出す。
そういえばただいまのキスをしていない。
でもこれは家に帰ってからでもいいかーなんて思いながらも頬にキスをした。


「ただいま、シズちゃん」
「おかえり、いざや」


ぎゅうと首元に抱きつかれて幸せを噛み締める。
なんて幸せなのだろうか。
そのままシズちゃんを抱いて家に帰りたかったけど、それなりに成長しているシズちゃんを抱いていられるほど自分には体力がなかった。
仕方なく下ろして手を繋いで帰る。
シズちゃんはさっきあげたキャンディをもう食べていた。
最近は殆ど池袋のマンションで寝泊りをしている。
その方が都合がいいからだ。
玄関を開けて先に部屋に入りシズちゃんを迎える。


「おかえりシズちゃん」
「…ただいまいざや」


ただいま。を言った方が相手にキスをするのが決まりだ。
真っ赤な顔をしているシズちゃんにちょいちょいと手を引かれ、お辞儀するように腰を曲げれば小さな両手が俺の顔を包み込んで唇にちぅと触れてすぐに離れた。
余りにも早いなぁと思い、ついうっかりシズちゃんの顔を両手で固定して唇を重ねる。
ほんの少しだけ悪戯してやろうと唇を舐めた。
ぴくぴく肩が揺れていて可愛い。
唇を離してニッコリ笑う。
シズちゃんの顔はさっきよりも赤い。


「シズちゃーん」
「んっんっな、なにぃ?」
「トリックオアトリート」
「ぇあ?あ、あっオレなにももってない…」
「じゃあイタズラしなきゃなー」


抱き上げソファーの上へと寝転がして覆いかぶさる。
それから再び唇を舐めてキスをした。


「シズちゃんイチゴ味がする」
「あっアメがっイチゴあじで、ん」
「ふぅん。オレンジ色してたのにね。シズちゃん美味しいなぁ」


薄く開いていた唇に舌を入れて咥内を楽しむ。
どこも甘くて美味しい。
多分シズちゃんは口だけじゃなくてそこら中美味しいに違いない。
だってシズちゃんだし、当たり前だ。


「…シズちゃん舌出して」
「したぁ?」
「ベーってしてよ」
「んっ…べぇ」


戸惑い勝ちに出された舌を自分の舌で絡め取り自分の咥内へと導く。
その間に肩紐のボタンを外し胸当てをずらしパーカー内に手を入れた。
手が冷たかったのかビクっと大きく身体が揺れ、俺の肩を握る。
気にする事なく手を進めて薄い胸をむにむにを揉んでみた。


「んっんっ!」
「ん〜?シズちゃんきもちイイ?」


ブンブンと首を横に振り気持ち良くないと態度で示す。
その姿すら可愛いと思える。
むにむにむにと両手で揉めばぴくぴくと反応を見せた。
胸の飾りを摘んでみたり押してみたりするとその反応は大きくなり声も漏れる。
これはもしかして。


「シズちゃんもしかしておっぱい触られるのスキ?」
「ぁっあっん…すす、すきじゃなぁいぃぃ」
「そっかーすきじゃないのかー」


胸が見えるほどパーカーをずらす。
好きじゃないなんて嘘を言う子には教えてあげなければいけない。
舌なめずりして胸のそれを口に含んだ。


「ひぅ!ん〜っ」


舌で押しつぶしてみたりちぅと吸えば、肩を握っていた手は頭をぺちぺちと叩く。
そんな可愛い行動は無視をして転がして遊ぶ。


「いざっいざやぁ!…ふっあ、そ、そんあ…ちゅちゅうしてもっんー、おっぱい、れないぃぃ」


その言葉を聞いて胸元から顔を上げれば彼は顔を真っ赤にしながら涙を流していた。
頭を優しく撫でて涙を舐め取れば、薄っすらと目を開ける。


「シズちゃん…」
「ん、いざやぁ」
「ミルク出るようになったら俺に飲ませてくれる?」
「んっんっいざやっあかちゃ、になっうの?」
「それもいいね」
「はっあ、だったらいい、よ」


ぎゅーっと頭を抱きしめられた。
なんて可愛い子なのだろうか。
きっと言われた事の意味を判っていない。
再び胸元に顔を近付け、赤くツンと立ち上がっているそれを口に含んだ。
もう片方の胸はやわやわと揉んでみたり摘んでみたりと楽しむ。


「んっんっんっあぁっいざ、いざぁっ」
「シズちゃんおっぱいキモチイイ?」
「んっんーキモチイ、あっ…ふぅ、んっ」
「スキ?」
「すきっ…!…いざっいざあ!!」
「あはっ!かぁーいい」
「ふぅっあ、あ、やらっいざぁ!やらぁ!!」


ぎゅうぎゅうと髪の毛を引っ張られて少し痛い。
仕返しと言わんばかりにちうぅぅと少しきつめに吸い上げればシズちゃんの身体が大きくビクビクッと痙攣した。


「ひぅぅっ…いざっ…うぅこあぃ…」
「……シズちゃんもしかしてイっちゃった?」
「んっんっ…いざやぁ…」


精通はしてないから所詮は空イキというやつだ。
起き上がりシズちゃんを抱き締め、背中を摩りながら額や頬にキスをする。
落ち着かせるために、自分も落ちつく為に。
ごめんねごめんね、と謝りながら摩っていたらいつの間にはシズちゃんは眠ってしまった。
ベッドにゆっくり寝かして、自分は先ほどのシズちゃんを思い出しながら自己処理をする破目になった。







がおー





シズちゃぁーんもう出ておいでよー
ヤ!いざやキライ!!
トイレに閉じこもるのは反則だよ!
しらない!いざやキライ!!!
ごめんってば!
ふんっ!ミルクでるようになってもあげないからな!!!!
ッ!?…その発言は反則でしょ…(顔が熱い…)







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