立ち入り禁止。
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夏は嫌いだ。
こんな暑い日の光が、僕だけに当たっているような気がして。

と言ったって僕も一応は男だ。

夏と言えば海。
海と言えば水着!!
と言う理論も簡単に成り立つ訳で。

女の子の、ましてや彼女の水着姿なんて大好きを通り越して
大好物である。

あぁ…


「彼女に会いたぁーい…」



少し小さな声で呟く。

だが、返事は無くセミが嘲笑うように鳴く。
それが少し悔しくなり、本気で彼女に会いたくなった。


「部活かな…こんなに暑いのに。」


僕は彼女が居るであろうテニスコートに向かった。




――・・・・



「…あっ」

暑い日差しのなか、キラキラ光る汗が眩しい彼女が居た。



「リナリー!!」



少し大きな声で彼女の名前を呼ぶ。
その響きさえ、少し甘く感じる。


「アレン君!!」



彼女が僕の名前を呼ぶ。


なんて甘いんだ!!
むしろ甘々だ!!




…と叫んでやりたかったがやはり現実は此処は学校なワケで。
あぁ、これが夢だったら叫んでやるのに!!


あ、でもやっぱり夢じゃ困るなぁ

せっかく
彼女に会えたのに。



「あと少しで終わると思うから待っててくれる…?」

少しオドオドとした様子で彼女は言う。
そんなの分かってるくせに、と少し笑って


「はい!教室で待ってますね!!」


「うん!!また後でね!!」






それは例えるならば
甘く甘過ぎた物語



この先は僕と彼女の空間







だから

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