魔導士大会





六魔将軍の討伐を終えた数日後、妖精の尻尾はすっかり日常を取り戻していた。
そんなある昼、重苦しい空気を纏ったマカロフが定例会から戻ってきた。

「大事な話しじゃ。ちと聞いてくれんか」

また何か問題でもあったのかと周囲は思ったが、いかんせんマカロフの様子がおかしい。
ギルド内が静まり返ると同時にマカロフが話し始め、すぐにギルド内は騒然となった。そしてその話しに大きく関わっているナツが放心状態になっている。

「マスター!いくら何でもそれは……ッ」

珍しくエルザが抗議の声を上げる。周囲の反応も同様でギルド内は不満の声で溢れていた。

「すまん。しかし、拒否するわけにはいかなくての」

訝しむ面々に、マカロフは頬をかいた。

「不戦敗の場合はマスターを降りると約束したみたいなんじゃ」

「何ーッ!?」

絶叫に包まれる妖精の尻尾。これで退路は断たれた。妖精の尻尾のぶっ飛び具合にだいぶ慣れたルーシィだったが今回の件にはついていけない。
ルーシィは今回一番の被害者であるナツへと視線を向けて溜め息をついた。

「魔導士大会か……どうなっちゃうんだろ」

マカロフが酒の席で青い天馬のマスター・ボブと、酔いに任せた賭けが始まりで開かれることになった、妖精の尻尾と青い天馬の魔導士大会。
毎度のように口論だけで済ませれば何の問題にもならなかったのだが、酔いがまわり正しい判断もできなかったのだろう。魔法裁判での立証にもなる契約書を使用してしまったのだ。双方が著名した瞬間契約内容が自動的に評議会へと送られる。これにおいて記述された契約は何に置いても果たさなければならない。今では相当重い契約以外で利用されることはなかった。
更にただの大会ならいざ知らず、賭けの対象が妖精の尻尾にとって最も重大だった。
賭けの対象は各ギルドから魔導士を一人ずつ。妖精の尻尾からは、ナツ・ドラグニル。青い天馬からは、一夜=ヴァンダレイ=寿。両者共に無作為に決められたのだが、妖精の尻尾には何の徳にもならないものだった。負ければナツを失い、勝っても一夜を迎えなければならないのだ。

「でも、もし妖精の尻尾が負けたとしても、青い天馬に頼んでナツを返してもらえばいいんじゃない?もう一度契約書を書いてもいいし」

大体酒の勢いで交わしたような約束など、まともに受け止めるほうがどうかしている。ルーシィの案に周囲が納得したように声を上げるが、マカロフは首を振るった。

「ボブの奴はナツを気に入っておったからの。ちなみに、グレイの事も気に入っていたな」

マカロフの言葉にグレイは卒倒しかけた。自分が賭けの対象にならなかったことに安堵すると同時にナツには同情してしまう。何せ一度対面した事があるが青い天馬のマスターはあのボブなのだ。

「嫌だ!!」

放心状態から復活したナツが涙を浮かべて声を張り上げた。

「俺は妖精の尻尾から離れねぇぞ!」

「ナツ……」

体を震わせるナツにルーシィがくしゃりと顔をゆがめた。ギルドの仲間は家族で、ギルドは帰るべき家だとナツはそう口にする。誰だってそんな場所を離れたくはないだろうし、ギルドの人間は誰もが分かっていることだ。
マカロフは神妙な顔で頷いた。

「ワシが勝手にした賭けとは言え絶対に負けは許されん。こっちも全勢力で行く……と言いたいところじゃが、ミストガンもギルダーツもおらん」

必要なときに居ないのがS級魔導士。エルザを除いた戦力になるS級魔導士はギルドから離れていた。

「ミラ、ラクサスに連絡をとってくれんか」

マカロフの声にカウンターの奥に居たミラジェーンが顔を覗かせた。

「ダメです、マスター。さっきから試しているんですけど繋がらないんです。魔力が届かない場所に居るみたいで」

通信用魔水晶に向かい合いながら、ミラジェーンは眉を下げた。開発を進めている最中の魔水晶ではいまだに未開の地などでは繋がらないことがある。これでラクサスを戦力に入れる事は出来なくなってしまった。

「エルザ、お前は出てくれるか?」

「勿論そのつもりです、マスター。ナツを他のギルドに差し出すつもりはありません」

ギラリと目を光らせるエルザにマカロフも額に汗を浮かばせた。もしこの状況を作ったのがマスターでなければ、エルザの制裁が加えられていただろう。

「俺も出るぜ、じっちゃん!!」

自分の身がかかっているのだからと名乗り上げるナツ。その近くに居たグレイが口を開いた。

「じーさん。その大会、出場者の制限はあるのか?」

「マスターであるワシと、賭けの対象であるナツは出られん」

「何で俺まで出れねぇんだよ、じっちゃん!」

「てめぇが賞品だからだって言ってんだろ、ナツ。じーさん、俺も出るぜ」

立ち上がるグレイに、マカロフは頷いた。

「エルザとグレイ、これで二人。試合は三対三のチーム戦じゃ。もう一人、誰か出てくれんか」

「俺が出るっつってんだろ!」

「だから、てめぇは出れねぇんだよ!話し聞いてねぇのか!」

エルザ、グレイ。早々に参加者ニ名が決まり、残り枠は一名。しかしこの面子、ここまで来たら最後に来る名前は決まっているだろう。エルザがルーシィに視線を向けた。

「残る一人はルーシィで決まりだな」

「はいーッ!?」

ルーシィは冷や汗を流しながらエルザを振り返った。その目が、正気かと語っている。

「そんな重要な大会!私、無理!絶対!」

両手を振って否定してみるが、最強チームとして組んで色んな件を片付けた一人だ。ギルド内の人間はすでにルーシィで決まっているものだと思っている様子。ルーシィの拒否権などないだろう。

「勘弁してー」

嘆くルーシィの近くのテーブルに着いていたウェンディがおずおずと立ち上がった。

「あの、私も、力になりたいです!皆さんが怪我したら私が治します!」

「よく言ったわ。ウェンディ」

同じく同席していたシャルルが嬉しそうに声を上げる。自称ウェンディの教育係としては内向的な彼女の成長が嬉しいのだろう。
グレイと言い争っていたナツが、ウェンディへと振り返る。

「ありがとうな。ウェンディ」

にかりと笑うナツにウェンディは照れたように顔を俯かせた。

「私も、ナツさんがいなくなるのは嫌ですから」

同じ滅竜魔導士であり、自分の元ギルドである化猫の宿を救ってくれた人。温かい彼の近くはとても居心地がよい。

「決まりだな、じっちゃん!俺は出れねぇけど、いざとなったら俺が全員ぶっ飛ばしてやるからよ!」

大会と言う言葉で気持ちが高揚しているようだが、自分が賭けの対象になっている事を忘れているのではないだろうか。
拳を突き出すナツに、ギルドの面々は深く溜め息をつくのだった。

妖精の尻尾側の出場者、エルザ、グレイ、ルーシィ。マカロフの直筆を持って魔法紙に記入していく。最後に著名をすると、文字が消え失せ別のの文字が浮き出てきた。青い天馬側の出場者、ヒビキ、イブ、レン。マスター・ボブの直筆だ。こうして双方の参加登録が確定した。
大会は一週間後。双方の話し合いによりマグノリアにて行う事になった。会場は、青い天馬が準備という役割となった。

「六魔将軍討伐の時のメンバーね」

相手も出し惜しみをするつもりはないのだろう。トライメンズの三人が出場になっている。ルーシィもこの中の一人と戦わなければならないのだ。
張り出されたエントリー用紙を眺めるルーシィにミラジェーンが近づいた。

「一度は一緒に戦ったのよね。ルーシィには戦いにくいかしら」

エルザとナツが決闘するのを見る時も乗り気ではなかった。それなら、命をかけてまで共に戦った者ならなお更だろう。
戸惑いながらも頷くルーシィにミラジェーンは小さく笑みを作った。

「時間を置いて、またラクサスに連絡をとってみるわ。依頼主のところにも」

「お願いします。ミラさん」

「でも、エントリーは済んでいるから、出場者の変更は出来ないかもしれないわよ」

「分からないじゃないですか!ラクサスなら、きっと負けないし」

妖精の尻尾に入って少しずつ力も付けてはいるし経験もつんでいる。新しい精霊たちも加えていても、どこだかルーシィは自分に自身を持てない部分がある。

「確かにラクサスは強いけれど、ルーシィだって強くなってるわよ」

最初の頃とは比べ物にならないほどに成長している。
優しげに笑みを浮かべるミラジェーンから、視線をそらすようにルーシィは顔を俯かせた。

「……私、ナツが他のギルドに行くなんて嫌。ナツがいたから私は妖精の尻尾にいるんだから」

奴隷船で連れて行かれそうになったところをナツに助けられ、妖精の尻尾に連れてこられた。憧れていたギルドに入る事が出来たのはナツのおかげなのだ。
ぶっ飛んだ行動に振り回されてばかりだけれど、ルーシィにとっては転機を与えた運命の人と言ってもいい。
ミラジェーンの手が肩に乗せられ、ルーシィは顔を上げた。

「ルーシィらしくないわね。まだ大会は始まってもいないのよ?大丈夫、グレイやエルザだっているんだもの。きっと妖精の尻尾が勝つわ」

「ミラさん……」

「そして、一夜っていう人も仲間入りね」

「それはイヤ!!」

鳥肌を立てるルーシィに、ミラジェーンは小さく息をついた。やはりルーシィは明るくあってほしい。いつものように楽しそうな笑みを作るミラジェーンに、ルーシィも笑顔を見せるのだった。

それから試合の前日まで、ミラジェーンはラクサスへと連絡を試みたが、うまくはいかなかった。依頼主の元にまで連絡をとったのだが、ラクサスは仕事で未開地まで入ったきり戻らないらしい。
元よりS級の仕事だ、そう易々と終えるものではないだろう。元S級魔導士であるミラジェーンにも分かることだ。

「もう、間に合わないわね」

日が暮れるまでそう時間はかからない時刻だ。ラクサスが仕事をしている場所から急いでも大会には間に合うとは思えない。
ミラジェーンは魔水晶から視線を外して、ルーシィの元へと足を向けた。







翌日、大会当日のマグノリアで異変が起きていた。
ルーシィは収穫祭並に賑わいを見せるマグノリアを疑問に思いながら、ギルドへ向かっていた。その途中、南口公園に人だかりができている。何か問題でもあったのかと、公園の方へと足の方向を変えた。

「何これ!!」

驚愕するルーシィの目の前には、見たこともない円形の建物。前日まであったはずの南口公園の面影は残っていなかった。
今日は青い天馬との大事な大会があるというのに余計な問題ができてしまったのだろうか。

「これは移動式の闘技場コロシアム。急いで作らせたわりには素敵でしょう」

呆然と立ちつくすルーシィに声がかかる。ルーシィが振り返ると、青い天馬のマスターボブが立っていた。一度しか対面した事はないが、何度見ても性別の付けがたい容姿をしている。良くない意味で。

「青い天馬のマスター!」

「ボブよ。あなたルーシィちゃんよね、噂は聞いてるわよー」

どこまで尾ひれが付いてしまったのか、ルーシィはあえて聞こうとは思わなかった。

「それより、この建物って闘技場ですか?昨日までなかったはずなのに」

「もちろんよ。今日この日のためだけに作らせたの。元々あった公園は移動魔法で他の場所に移してあるから、大会が終わったらちゃんと元に戻すわよ」

ボブが闘技場内へと消えていくのを、ルーシィは呆然と見送った。魔導爆撃艇もそうだが、青い天馬のやる事は派手だ。一日だけの大会のために闘技場を作り、さらには桁外れの魔法まで使用して公園と入れ替えているのだから。

「これは凄いな」

「つか、公園はどこ行ったんだよ」

エルザとグレイの声にルーシィは我に返った。二人とも同様に闘技場には驚きを隠せないようだ。これを見て驚かない者はいないだろう。

「これ、今日の大会用の闘技場。青い天馬が用意したのよ」

「なるほど。私たちはここで戦うわけだな」

エルザの言葉に、ルーシィは思い出したように顔を青ざめさせた。自分が大会に出る事を闘技場の衝撃で忘れていた。
グレイが何かを探すように、辺りに視線をさまよわせた。

「ナツは来てねぇのか?」

「え?私は見てないわよ。ギルドにもまだ行ってないし」

「私とグレイは今ギルドから来たんだが……ナツの事だ、先に闘技場に向かったのかもしれない。私たちも行こう」

ナツならあり得ない話しではない。自分が賭けの対象ということにまるで自覚がない様子だった。ナツの性格上、逃げるということはまず無いだろう。
ルーシィたちは、早々に闘技場内へと入っていった。
天井のない場内は日の光だけで屋内よりも明るい。中央部分が闘技場の主部で、石畳で作られた四角形の舞台がある。その周囲を芝が広がり、選手と観客を遮るような壁から外側がひな壇状に観客席が設けられている。

「す、すごい」

観客席へ出ていたルーシィたちは、想像以上の場内に言葉をつまらせていた。元より大会などに出る事事態なかったから余計だろう。

「こんなとこで何してんだよ。お前らは向こうだろ」

圧倒されているルーシィたちに声をかけたのはマックスだ。いつもとは違って、スーツに大きめの蝶ネクタイ。ミス・フェアリーテイル司会時の格好に似ている。

「お前、また司会やんの?」

「俺以外に適任者がいなかったんだよ」

生き生きとしているマックスに、グレイは何も返答はしなかった。それよりもと、エルザが口を開く。

「向こうとは何だ?」

「ここは観客席。選手は下なんだよ」

マックスが指差す方は、確かに試合が行われる舞台。向かい合って両端に出入り口が二か所設けられている。その近くには空間があり椅子などがおいてある。つまりその場所は各ギルド選手の控え場所という事だろう。

「あ、妖精の尻尾の紋章がある」

分かりやすいように、両ギルドの紋章が控えスペースの上に、印してあった。

「おっと。もうそろそろ観客も入るから、お前らも待機しとけよ」

マックスが軽い足取りで去っていく。それを見送って、ルーシィたちは控えスペースへと向かった。
それにしても、マックスはノリノリである。彼は魔導士関係なく、そちらの仕事をした方がいいのではないだろうか。

「お久しぶりです。妖精の尻尾の皆さん」

ルーシィたちが控え場所に付いて、すぐに場内に声が響いた。いたるところに設置されているスピーカーから聞こえる。聞き覚えのある声にルーシィが周囲に視線をさまよわせる中、設置されている舞台中央に空間が開いた。

「我ら青い天馬より選出されし、トライメンズ」

空間から地ごと持ち上げられるように、姿を現せた三人の姿。

「白夜のヒビキ」

「聖夜のイブ」

「空夜のレン」

今大会で出場するトライメンズだった。
入り始めている観客たちの中の妖精の尻尾側の者たちが呆然と眺めている。無理もないだろう。初めてではないルーシィたちも思わず見入ってしまっていた。

「あれ、毎回やるのかしら……」

わざわざ舞台に仕掛けまでしてやる事だろうか。まだ大会も始まっていないのに。
呆れてしまうルーシィだったが、エルザに促されて舞台へと向かった。

「久しぶりね。三人とも」

「久しぶりって程でもねぇけどな」

「すっかり傷も癒えたようだな」

トライメンズも舞台から降りて、ルーシィとエルザの二人を囲う。まるでグレイだけは眼中にない様子だ。

「皆さんも、元気そうで良かった」

「こんな再会あんまりだよー」

「戦いづらくなんかねぇからな」

「つか、相変わらずだな。お前ら」

グレイが溜め息交じりに呟く。連合を組んでいる間で少しばかり慣れてしまったのは悲しい。おかげで突っ込みもままならない。
一時再会を喜んでいる間に観客もほとんど場内に入ったようだ。観客席は平等に両ギルドに分かれている。

「緊張する……ていうかナツどうしたんだろ」

「ナツ君なら、マスター方と一緒にいるよ」

ヒビキが差し出す手の方向にルーシィは視線を向けた。
観客席内、舞台の正面に位置する中央付近。無駄に広く空間が開いている、その場所に数人の影。

「あれ、ナツ?」

主催者でもあるギルドマスター二人と、賞品の魔導士二人の姿。
ナツは自分の現状に不満があるのかマカロフに抗議している所だ。彼に目上を敬うという言葉は無い。

「一夜様とナツ君は、大会の勝敗が決まるまで魔力を封じられた状態で、マスター方と観戦する事になっているんだ」

さらりと告げられて、ルーシィは目を見張った。ルーシィの場所からでは確認することは出来ないが、椅子に座る賞品二人の両手が手錠のようなもので封じられている。動作に不便は無い程度には鎖の長さもあるが、自由は制限されてしまう。

「そこまでするの!?」

「勝利したギルド側の手錠が自動的に外れるようになっているんだ。その周囲にも術式がかけられていて、ナツ君と先輩は試合が終わるまで出る事ができない」

念には念をということだろうが、やりすぎでは無いだろうか。エルザも思わず顔をしかめている。

「ルーシィ!エルザ!グレーイ!」

ルーシィたちに気づいたナツがかけられている術式ギリギリまで顔を寄せている。まるで壁があるかのように、額を擦りつけ声を荒げる。

「ここから出せーッ!!」

まるで、ルーシィたちが閉じ込めて居るような言い様だ。普通ならば、試合に勝ってほしいだの応援の言葉があってもいいはずだ。
ルーシィとグレイが溜め息を付く中、エルザだけは闘争心を駆り立てていた。

「安心しろ、ナツ。必ず私たちが勝つ」

潔い姿に、言葉を耳にしていた者たちが羨望の瞳でエルザを見つめている。敵も仲間も関係無く人を惹きつける姿は、まさに女王という異名が相応しい。
先ほどまで憤っていたナツが口元を吊り上げて笑みをつくっていた。素晴らしい信頼関係だが、それを壊すかのようにナツの隣にいた一夜が立ち上がった。

「エルザさん、そんなに私の事を」

「全力で否定する」

それはない。
グレイとルーシィがげんなりと顔をしかめる中、トライメンズだけがエルザを微笑ましい目で見ている。一夜の言葉を間に受けて勘違いしているようだ。
エルザは鳥肌を立ててトライメンズを睨み付けた。

「今すぐにその考えを消せ」

各々、色んな想いを抱えながらも時は経つ。
スピーカーからノイズ音が漏れ、暫くして司会を引き受けたマックスの声が響き渡った。

「間もなく、妖精の尻尾対青い天馬の魔導士大会を開催します。両ギルドの選手は舞台へ上がってください」

選手六名は顔を見合わせて頷くと、舞台へと足を踏み入れた。




2010,02,13
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