小ネタ サスサクサス | ナノ

※可愛いサクラじゃないと嫌!って方はリターンで



どん どん

騒がしく聞こえるこの音は花火の音なのか私の胸の音なのか分からない。
目の前にいるのは大好きなサスケ君で、今は念願の二人きり。元々二人きりだったわけじゃない。本当は三人(サスケ君と私と……あとナルト)で祭に来ていたの。でも途中でナルトがはぐれて(やれわたがしだ、やれ焼きそばだってウロチョロしてたから)今二人っきりになっている。一人迷子になってるのに不謹慎だとは思うけど、好きな人を目の前にしてドキドキしない女の子なんてきっといない。
ナルトが居ないことに気付いた時、私はどうしよう、とサスケ君に聞いてみたら呆れたように笑って「あいつもガキじゃないから大丈夫だろ」と言っていた。そこでまた速くなる鼓動。

ねぇ、サスケ君。手繋いでもいい?じゃないと私も迷子になっちゃうわ。

そんな事言えるはずもなく、小さく肩を落とすとサスケ君がこちらを見た。何だか金縛りにかけられたように動けなくなって、ただただサスケ君を見てると、彼は急に目を逸らした。ほんのり頬を紅くするものだから、ねぇそれは照れてるみたいよ。よく分からないけどサスケ君が可愛くてふふ、と笑うとサスケ君が悔しそうに右手を差し出してきた。一瞬何が起こったか分からなくて、フリーズしていると、ふと左手には温かい体温を感じる。え?これって………手繋がれてるの!?そう気付いた途端、嬉しさと恥ずかしさから体が一気に熱くなる。胸の鼓動が五月蝿い。サスケ君はというと顔を逸らしたままで一向にこちらを向いてくれない。でもしっかりと白いその手が私の手を握ってくれてるから寂しくない。私がサスケ君を凝視してるのに気付かれたのかサスケ君がバツが悪そうにこちらをちらっと見て、二、三回咳ばらいをした。そんな姿も全部愛おしくて、胸がきゅんっと締め付けられる。

「これは…その…サクラにも迷子になられちゃ困る…から…その」

「ふふ…分かってるよ。ありがとう、サスケ君」

歯切れの悪い彼を安心させるように、研究に研究を重ねた女の子らしく微笑んでみせる。するとサスケ君の顔はまたしても紅くなっついく。効果は上々みたい。そして照れ屋なサスケ君はふん、だなんて強がって、またそっぽを向いてしまった。女の子より可愛いなんてずるい。だから少し意地悪してもいいかな。

私はサスケの耳元へそっと唇を近付けて、聞いてみた。

「もし先に迷子になったのが私だったら、私を探さないでナルトとこうして手を繋いでたの?」

なっ!とでも言いたそうに口をあわあわと動かして、恥ずかしさで瞳を潤す姿は堪らない。ごめんね、サスケ君。なんて心の中で謝って、可愛い彼の答えを待つ。ぎゅ、と左手に力が込められた。サスケ君は悔しそうに少し顔を歪めて、つぶやいた。

「……意地悪」







―PS,

何 キ ャ ラww
ジャンピング土下座で許して下さい!
お客様とナルトにごめんなさい!

最初はきちんとサスサクでやるつもりが後半サクサスに!orz
急に意地悪、と言わせたくなりました!