「カカシさん」 背後から自分の名を呼ぶ声に反射的に振り返る。 「あら、イタチじゃない、」 「………と?」 思わず首を傾げてしまう。後ろにいたのはイタチだけでなく、彼に抱き着くのは見たところ3歳児くらいだろうか―――幼い男の子がいた。 「…弟さん?」 「はい、サスケっていうんです。ほらサスケ、挨拶して」 サスケ、と呼ばれる男の子は恥ずかしそうにこちらに視線を向けた。ああ、イタチに似て可愛らしい顔してんじゃない。口元には柔らかい笑みが浮かべられる。 「えっと、サスケ君?俺カカシっていうの。よろしくね」 ニコッと笑えば緊張して強張っていた弟君の顔が少しだけ緩む。 「…うー…カ、カシ」 小さな手の平をこたらへと向けてくる。何事かと少し顔を近づけると、小さな痛みがはしった。 あ、髪引っ張られてる。 「…へん…カカシ…かみ、へん」 きゃっきゃっと騒ぎながら髪を引っ張られる。うん、痛い。けどこんな純粋無垢な可愛い笑顔で騒がれちゃ、痛いなんて言えないよね。 弟君の後ろから感じるお兄さんの殺気を感じながら、頬を染めたりなんてしたら殺されるだろうなあ、なんて内心苦笑した。 ―PS. セリフオンリーよりこっちのが書きやすいですね、やはり 自分以外に関心がいくのを許せないお兄ちゃん |