小ネタ ナルサス | ナノ


※現パロ
園児×保育士
言わずもがなCP要素は薄い






「さすけ、これあげる」


舌足らずの声が背後から降り懸かり、背中越しに視線を送るとそこには金色の幼子が立っていた。


「ナルト」


ナルトとはサスケが受け持つすみれ組の園児であった。

サスケはふっと優しく笑うとナルトに向き合いその場にしゃがみ込んだ。それにナルトはちょこちょこと駆け寄り愛らしい笑みを浮かべて右手を差し出した。


「ん?くれるのか?」
「うん!あげる!」


紅葉のような可愛らしい手に握られていたのはたんぽぽの花。幼子はまだ力の加減が分からないので、手の内の花はくしゃくしゃに折れていた。
サスケはくすりと笑って幼子からたんぽぽの花を受けとった。くしゃくしゃに折れても明るさを失わないその花は目の前の幼子のようだと思った。


「ありがとう、ナルト」
「さすけ、うれし?」


上目遣いに覗き込みまれ、誰が否と言えるだろうか。サスケは白い指をナルトの黄色に絡ませ「当たり前だろ」と綺麗に笑った。

青い瞳が嬉しそうに細められた。