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そんな地獄の時間が終わり、バスから降りると先に着いていたらしい一般生徒たちがなにやら騒いでいた。


「何だ」

「さあ?わかんなぁい、」

「とりあえず中心に行ってみましょう」



騒ぎの正体がここからでは確認できず、俺たちはその騒ぎの中心を探るために人混みに入っていった。

って言っても、会長を見ただけでみんな避けてくれるんだけどね


「この騒ぎはなんだ」

「あ、臣!」


会長のお陰でスムーズに騒ぎの中心にやって来ると、そこには白銀のふわっふわの髪にくりっと大きな瞳の可愛い男の子がいた。


誰、この子。こんな可愛い子いたらもっと有名でしょ



「・・・伊織」

「あ、アイちゃん」


会長たちがその子の相手をしているのを一番後ろで見ていると、人混みの中からアイが俺に声をかけてきた。


「あいつ、あのマリモだから近づかないほうがいいよ」

「・・・は?あれがマリモ?」


アイの言葉に俺はもう一度さっきの男の子を見た。
男の子は会長や副会長に何やら大声でしゃべっていて、たしかにその様子はマリモにそっくりだ。


「なんか、変装してたらしいよ」

「へぇ。変装する意味がわかんなぁい」

「そんなのどうでもいいの。伊織、あいつに関わんないでよ」

「わかってるよぉ」


とまあ、そうは言っても俺も生徒会の一員なわけでして、ここからいなくなるわけにはいかないからなぁ・・・



 


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