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「ただいまぁ」

「いおっ!!」

「うわっ、!?」


飴を舐めながら生徒会室の扉を開けると、同じタイミングで頼が俺の腕を引っ張りまた俺を外に連れ出した。


「なぁに、頼?」

「・・・副会長が戻ってきたんだよっ!」

「・・・はぁ?」


副会長ってあれでしょ?マリモの尻追っかけてた初っぱな以来登場してない人。
俺、顔も名前も忘れちゃったんだけどぉ・・・


「・・・でも、なんで今さらふくかいちょーが戻ってきたわけぇ?」

「心を入れ換えたんですよ」


俺が頼に向かって問いかけた質問の答えは俺の後ろから返ってきた。


「・・・あ、ふくかいちょー」


声の方を振り向くと、副会長が最後に見たときと変わらない笑顔を浮かべていた。


「二人とも今まですみませんでした。これからは仕事をしますので、私の失態を許してください」


副会長は急に真面目な顔をしたかと思うと俺たちに向かって頭を下げてきた。
俺と頼は驚いて顔を見合わせた。


「別に仕事しなかったことに関してはどうでもいいんだけどねぇ・・・それより、ふくかいちょー。一つだけ聞いていい?」


あれは俺の本心ね。頼もいたしアイも手伝ってくれてたし、会長もなんだかんだ仕事してたから大変ではなかったんだよね。

ただ、一つだけどうしても気になることがあり、俺は副会長に問いかけた。


「なんですか?」

「マリモのことはもういいのぉ?あの子、絶対にイケメン好きだよねぇ。今は会長と狼のこと狙ってるっぽいしぃ」

「ああ、そのことでしたらもういいんですよ。私の美空への気持ちは恋ではなかったんです」

「ふぅん・・・そうなんだぁ」


自分から聞いたもののたいして興味はないんだけど、副会長が生徒会に戻ってきたのはマリモへの恋が冷めたからみたいだ。



 


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