19
「伊織、来てたのか・・・」
しばらく二人で仕事をしていると会長が生徒会室に入ってきて、俺を見ると驚いたような顔をしていた。
「俺に来いって言ったのかいちょーでしょ」
「・・・ああ、」
どうやら会長は俺がいることが気まずいらしい。
自分が来いって言ったのにそれはないよねえ、
「あ、・・・ちょっとこれ風紀に届けてくるねぇ」
誰が喋ることもなく黙々と書類を片していると、今日中に風紀に届けなくてはいけない書類がでてきて、俺はそう言って立ち上がった。
「大丈夫なのっ、いお」
「大丈夫だよー。じゃあ、行ってくるねぇ」
頼はどうやら俺のことを心配しているようで、とても不安そうな顔をしていた。
そんな顔させたいわけじゃないんだけどなぁ
[ 68/157 ]
[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]
top