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「伊織、」
「・・・あはっ、こんにちはー。かいちょー」
さすがに目の前で名前呼ばれて無視するほど俺は人でなしじゃないからねー?
「どうして生徒会室に来ない」
「逆に何で行かなきゃいけないんですかぁ?俺ちゃんと仕事してますしー?」
「生徒会室でしろ」
「・・・わかりましたぁ。放課後から生徒会室行きますよー」
そろそろ限界かと思ってたんだよね此処で仕事するのも。もうじき宿泊行事もあるしそれの準備はさすがに教室でやるわけにはいかないからねぇ。
俺が頷いたのを見ると会長は嬉しそうな顔をした。だが、俺はさらにそのあとに言葉を続けた。
「1つだけ条件があるんですけどぉ、」
「なんだ?」
「かいちょー、あやふやなのやめましょー?」
「っ、」
俺がそう切り出すと会長は俺が話そうとしていることがわかったのか悔しそうな顔をした。
悪いけどそんな顔されても俺の心は揺らがないよ。先に裏切ったのは会長でしょ?
「俺ね今のかいちょーのこと好きになれないから別れよ?てか、もうあのときにすでに俺の中では別れてるつもりだったんだよぉ。今までありがとう、臣。これからは生徒会役員としてよろしくねー」
「伊織」
「さぁて、アイちゃんお昼食べに行こ?狼たちが待ってるよー」
会長が俺の名前を呼んだが無視。俺はアイと一緒に教室を出て食堂に向かった。
会長はマリモくんが慰めるでしょ
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