「んっ、疲れたぁ」

「勉強もこれくらい集中してくださいよ榎並様」

「わかってるよー」


あ、親衛隊モードのアイちゃんだ。
いまからお昼休みだし気張ってるんだろうなぁ

そんなことを思いながら俺は前の席に座っているアイの頭を撫でた。


「っな!?・・・何してんの!」

「いやぁ、アイちゃんは可愛いなぁ」

「っ・・・榎並様!!」


ええー、なんでー?なんで俺褒めたのに怒られたの?しかもアイったら顔真っ赤だしめっちゃ怒ってんじゃーん


『きゃぁああああああ!!!』


そんなやり取りをしていると廊下の外で何やら騒がしい叫び声が聞こえてきた。
これって生徒会とかが食堂に姿現したときのに似てるんだよねー・・・嫌な予感


「きゃあ!会長様だ!」
「どうしてこのクラスに!?」
「相変わらずカッコいいー!」


俺の嫌な予感はどうやら見事的中してしまったらしい。
何故か俺たちの教室に会長がやって来たのだ。俺は会長にバレないように気配を消していて、アイに至っては嫌そうな顔で会長を見ている。

そんな中ただ一人例外なのが・・・


「臣!俺に会いに来たのか!?」


もちろん、マリモくんだ。
この空気の中会長に話しかけるだなんて強者だよねー。


「・・・ああ、美空か」

「久しぶりだな!俺に会えなくて寂しかっただろ?いまから飯食いに行こうぜ!なあ、伊織たちも行くだろ!?」

「・・・伊織?」


げっ・・・気配消してんのに何してくれてんのさあのマリモ!
ひゃあ、会長こっち見たよー

マリモくんが俺たちの名前を読んだ瞬間、会長は俺を目に捕らえたようでゆっくりと足を踏み出した。


 


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