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「お待たせぇ」

「遅ぇよ・・・て、なんでそいつがいるんだ」


食堂につき、いつものように狼たちが先に座っているところに向かうと、俺たちの方を見た狼が一瞬で嫌そうな顔をした。


「何言ってんのー?・・・て、かいちょー?着いて来てたの?」


狼に言われて振り向くと、そこにはなぜか会長が立っていた。


「ああ、俺も一緒に食っていいか?」

「へ?え、と・・・」


会長の言葉に困って狼の方を見ると、狼は予想どおりというか会長を睨んでいて、隣では蓮が困ったような顔をしていた。


「あ、の・・・いい?狼?」

「ちっ・・・勝手にしやがれ。俺は別のとこで食う」

「あ、待ってよ狼!伊織ちゃん、ごめんね」


俺が狼にそう聞くと、狼は吐き捨てるようにそう言って食堂から去っていった。蓮も狼を追いかけてどこかに行ってしまった。


「あ、・・・」

「榎並様。座って食べましょう?」

「あ、うん。そうだねぇ」


呆然と狼たちが行ってしまった方向を見ていると、アイにそう言われて俺は席についた。



 


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