[side.榎並 伊織]



「ん、う・・・」

「あ、いお起きたっ?」

「あ、れぇ・・・よりぃ?」


いつのまにか寝ていたようで目を開けると、目の前には書類に目を通しているらしい頼がいた。


「いおったら寝ぼけてるのっ?かわいいー!」

「ふぁあ・・・アイと狼たちはー?」


頼がギュウッと俺に抱きついてくるのを俺はスルーしたままそう聞いた。


「アイちゃんは親衛隊の用事だって!荒木くんたちは寮に帰ったよ!」

「ふぅん・・・頼、一人で仕事してくれてたのー?ありがとぉ」

「気にしないでいいよっ!いおの寝顔見れて嬉しかったし!」


頼はそう言うと、なにやら嬉しそうにニヤニヤしていた。
そりゃ、俺の顔が綺麗なのはわかるけどさぁ。俺ヨダレとか垂らしてたりしてなかったよねぇ?


 


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