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「・・・あ!俺、行かねぇと・・・っ、!?」
ふと、生徒会のことを思い出した俺は生徒会室に向かおうとベッドから下りて床に足をついた。だが、足に力が入らずそのままその場に崩れ落ちた。
「っ、なんだよこれ!?」
「あー、ヤりすぎたからなァ」
「ちょっ、!」
荒木は楽しそうに笑いながらそう言うと、俺をヒョイッと軽々抱き上げて、もう一度ベッドの上に座らせた。
「生徒会室に行かなきゃなんねぇんだよ!」
「・・・そこまでして行く必要ねぇだろ」
「っ、俺が行かなきゃ頼が一人で仕事してんだよ!!」
ただでさえ仕事が多いのに、会長も副会長も来なくて、挙げ句の果て俺まで行かなかったら頼は一人になってしまう。
prrr・・・prrr・・・
俺が行きたくても行けない悔しさともどかしさに俯いていると、枕元に置かれていた俺の携帯が鳴った。
「、はい」
『やっと出た!!この馬鹿!!今どこにいるの!?』
画面を見ずに電話に出ると、向こうからはとてもお怒りの様子のアイ様の声が聞こえた。
「・・・ア、アイ・・・、」
『まあいい・・・五分で生徒会室!!わかった!?話はそれから聞くから!!』
アイ様はそれだけ言うと、俺の返事も聞かずに一方的に電話を切った。
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