そんな狼の言葉を真に受けたのかどうなのか、俺は狼の両親に歓迎された。
お父さんには気に入られ、お母さんにも「こんな綺麗な子が狼の恋人だなんて嬉しいわ」と言われた。


「俺、狼の恋人じゃないんだけどぉ」

「あ?まだそんなこと言ってんのかよ。いい加減諦めろ」

「やぁだ」

「オマエは俺と結ばれる運命なんだよ」

「ふはっ、狼が運命とか似合わなぁい」


とっても緊張した夕御飯を終わらせた俺たちは、先程寝ていた狼の部屋で二人寛いでいる。
蓮は少し離れたところに部屋があるんだとか


「伊織、明日服買いに行くか」

「別にずっと狼の服でもいいよぉ?」

「俺の理性が利かねェから無理」

「狼のへんたぁい」


壁を背凭れにするようにベッドに座っている狼の足の間に座ってるんだけど...狼はもそもそと何やら厭らしい手つきで俺の腰を撫でている。


「...伊織、愛してる」

「ンっ...ろ、う、っ...んァッ、」

「早く俺のモンになっちまえよ」

「ふンっ......」


俺が狼の気持ちに答えられるようになるのはいつなんだろうか。

俺は狼からの深い口づけを受けながらぼんやりとそんなことを考えていた。



 


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