「伊織!」


いつもの空き教室にいると、俺を追ってきてくれたのか、アイが心配そうに俺に駆け寄ってきた。


「・・・俺、自分にすっごい自信があったから、別に会長のことなんか好きじゃないのにアイツが会長にキスされてるのを見てムカついたんだ」

「うん、わかってるよ」

「、別に嫉妬なんかしてない・・・」

「僕はちゃんとわかってるから」


アイは俺がずっとぶつぶつと呟いているのを、静かに聞いて頷いてくれて、時折優しく俺の頭を撫でてくれていた。


「ホント、伊織は馬鹿のくせに変にプライド高いからね」

「・・・馬鹿じゃないしぃ」

「はいはい」


アイの言葉にムッとしてそう言うとらアイは愉快そうにクスクスと笑っていた。



 


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