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「もう飽きたー・・・」
「そんなこと言わないでよ」
「めぐ・・・頑張って、」
そんなこんなで夏休みは過ぎていき、新学期が始まった。
俺たちはこの学期最大の行事、文化祭の書類に追われていた。
「こんなに忙しいのに副会長と朝陽は何してんのさ!!」
「そんなに怒らないでよ。会長が仕事してくれてるだけマシじゃない」
そう。あのパーティーの後から会長は生徒会室には滅多に来ないが、会長の書類がなくなっている。自室で仕事をしているのだろう。
「確かに会長の分が減っただけ楽だけどさ」
「それより休憩しない?めぐみ、お茶いれてよ」
「・・・はいはーい、」
夕陽ってば最近女王様度が上がってきてない?まあ、淹れるんだけどさー・・・お茶淹れるのは俺の役目だし。
俺はそんなことを思いながら給湯室に向かって、三人分のお茶を淹れた。って言っても俺は冷蔵庫に入ってるコーヒー牛乳なんだけどね。
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