20
side.花 めぐみ
翌日、俺たちは昨日と同じように海に行くことになった。
「めぐみ、行かないのか!?」
「あー・・・ちょっと用があるから先に行ってて。すぐに行くから」
「おう、わかったぞ!!」
俺の答えに元黒マリモ・・・黒神はそう言うと、不服そうな充たちを連れて海に向かった。
「さて、行くかな」
みんなが行ったのを確認すると、俺はキッチンの方にある裏扉から外に出て山の方に向かった。
しばらく歩くと、すぐに開けた場所に出て、そこは綺麗な花畑が広がっていた。
「・・・昔のままだな」
この花畑はよくみーくんと一緒にきていたところだ。
ここに来たなら一度は来たくて、俺は一人でやって来た。
「・・・みーくん、いつ俺のこと見つけてくれるのかな」
そう呟いた俺の言葉は誰にも届かず、空に消えていった。
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