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「花のおかげで助かりました」


すると、あの女の子たちも俺が男だとわかり、気持ち悪がって逃げていったらしい。

周りからの視線も嫌な視線になっていて、居心地がわるい。


「・・・めんどくさ。俺、帰るね」


俺はため息をついて、誰もついてこれないように一人でさっさと別荘に帰った。


「久しぶりにあの好奇の視線で見られたらツラいかも、」


ボソッとそう呟き、俺はくまを抱き締めてベッドに寝転んだ。


「こんなところに部屋なんかあったのな」

「っ、み、つる?」


すると、いつの間についてきていたのか、充がそう言って俺の部屋に入ってきた。


「なんで、?」

「いつも自信満々で女王様のめぐみが珍しく落ち込んでる様子だったから慰めに?」

「・・・馬鹿にしに来たの間違いだろ」

「ははっ、あながち間違ってねぇ」


充はケラケラと笑うと、俺の頭を優しく撫でた。


「女装、辞めんのか?」

「・・・っ、辞めるわけないだろ!可愛くないと俺じゃないしな」

「はっ、それでこそめぐだな」


充のおかげでいつもの調子を取り戻した俺は、充にニッと笑ってベッドに寝転んだ。



 


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