腰くらいまである白に近い金の髪はゆるくふわふわに巻かれていて、目は大きくぱっちり二重でくるんと長いまつげ。
ふっくら桃色の唇に、ほんのり赤く染まった頬。
透き通るような白くてきめ細やかな肌に、細くて華奢な体。
特注で作った学園の女用の制服を華麗に着こなしているこの美少女こそが、俺、花 めぐみなのです。


「めぐ、おはよう。今日も完璧みたいだな」


朝の準備を済ませ、寮の部屋から出てエレベーターで食堂のある階に降りると、友人の片岡充が待っていた。


「おはよう、充。あたりまえだろ、今日の俺もマジかわいい」

「そう言うのを恥ずかしがらずに言うところがめぐだよなぁ」

「やっぱり世の中可愛いものが正義だと思うからな」

「はいはい」


俺はとにかく可愛いものが好き。
ふわふわふりふりのレースやスカート、ワンピースにカチューシャ、シュシュ。
そんなものを集めている内に、自分でも着けたくなって女装を始めた。

やるからにはとことんやり遂げたかった結果、俺は完璧な女装術を身に付けたのだった。



 


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