それは、生徒会室に入り浸っていた黒マリモが言った一言だった。


「なあ、海行こうぜ!!!」




***


親睦会から帰ってきた俺たちはやっぱり仕事に終われていた。
静が仕事をしてくれるようになった分、楽になったのだが、会長や副会長、朝陽はいまだに仕事をする気配がない。

なによりも、最近の会長はおかしい。
特に黒マリモを構うでもなくただボーッとしていて、ときどき真剣に携帯の画面を眺めている。


「・・・会長。なにもしないなら仕事をしてください。でかいだけでボーッとされたら邪魔です」

「っ、・・・・・・」


俺の暴言にもいつもなら言い返してくるはずなのに、無視。


明日から世間一般で言う夏休みというものに入るのに、この調子では夏休みと仕事三昧だろう。


「暑い!!!」


そんなことを思っていると、黒マリモがそう叫んだ。

つか、暑いのは君が暴れてるからであって、この部屋は冷暖房完備なんだけど。


そんなことを思いながらも手を動かしていたところで、黒マリモが冒頭の言葉を言ったのであった。



 


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