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「そういえば、静はなんで俺がわかったの?」


今思えば俺はしっかり変装していたのだった。


「匂い・・・めぐ、わかる」

「ははっ、静ほんと犬みたいだね」


静は匂いを頼りに俺に謝りたくて俺を探していたらしい。嬉しいんだけど、ちょっと怖いよな。


「・・・めぐ、・・・それ嫌」

「男の格好の俺は嫌いってこと?」

「、違う・・・めぐ好き。・・・敵、増える」

「は?」


いつもはなんとなく静の言葉を読み取っていたのだが、今回はなぜか読み取れない。てか、何言ってんのかわからん。


「静はその格好だとめぐみに余計ファンが増えるから嫌だって言ってるんだよ」

「ああ、そういうこと?ま、男の格好でも俺は可愛いからね」


そうは言ったもののやっぱりこの格好は落ち着かず、俺は女の格好に戻った。
俺を見つけたのは静ってことで。


「つか、夕陽、俺といたらバレるよ?」


俺は丁寧にメイクをしながら夕陽にそう言った。げ、マスカラはみ出た。最悪


「めぐみから離れると楽しくないし、僕も藤岡に捕まったことにする」

「それじゃ、イベントの意味ないじゃん」

「えー・・・じゃあ、充呼んでよ。僕充に捕まるから」

「・・・まあ、いいか」


俺もめんどくさくなり、電話で充を呼び出した。
そしてその間に夕陽もバッチリ元の格好に戻っていた。


 


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