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「めぐ!!」
「めぐみ!」
「めぐみ様!!」
ホテルのロビーのソファーに座っていた俺を見つけて、充と夕陽、瑞希ちゃんがやって来てくれた。
「めぐみ様っ、」
「瑞希ちゃんごめんね。親衛隊が悪く言われて黙ってられなかった」
俺がヘラッと眉を下げてそう言うと、瑞希ちゃんは一瞬悲しそうな顔をしてから笑ってくれた。
「僕は嬉しかったですよ。めぐみ様があんなにも僕たちのことを思ってくれていて」
「うっ、・・・なんか恥ずかしいな」
「さっきのめぐみ様、かっこよかったですよ」
瑞希ちゃんは照れている俺にニッコリ微笑んでそう言うと、「さらに親衛隊の人数増えちゃうかもですね」と言って戻っていった。
後に残ったのは怖い顔の充と何を考えているのかわからない夕陽。
「あの、充、くん?」
「また馬鹿やったのか、おまえは」
「いや、あれは黒マリモが悪いんだし」
「開き直んな馬鹿」
充はそう言うと、俺の頭におもいっきりげんこつをくらわした?
「ちょっ、俺の可愛い頭にたんこぶできたらどうすんの!!」
「知るか」
「充の馬鹿野郎!!」
「黙れオカマ!!」
「あ、それ言っちゃいけない一言!!俺
オカマじゃないから!!」
結局、いつものような言い合いになり、夕陽は呆れた様子で俺たちのことを見ていた。
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