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side.花 めぐみ
そろそろお披露目の時間なんだけど・・・なせが相手側の爽川の妹が来ない。舞台裏で俺は冷や汗ダラダラだ。
そして、なによりも今の俺の格好。
「・・・なんでこれ、」
今、俺が着ているのはスーツでなくあの日蘭さんに連れられて着たウェディングドレスなのだ。そして、頭には切る前と同じようなウィッグを被されている。
「え、俺どうすればいいの・・・?」
『では、花めぐみの登場です』
俺が戸惑っていると、司会の人が俺の名前を言い舞台のカーテンが開いた。
もちろんそこに立っているのはみんなが思っている「花 めぐみ」ではなくウェディングドレスを着た女の子なわけであって・・・みんなの目はキョトンとしている。
ちょ、まじでどーすんのこれ
「めぐみ」
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