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「おら、着たいやつ選べ」

「うっわあ、!」


俺の目の前にはキラキラ光るウエディングドレスがたくさん並んでいた。
どうやら、俺が放り込まれたのは衣装部屋のようだ。


「どれ着てもいいの?」

「ああ、好きなの選べ」

「〜っ、!」


俺のテンションは急上昇し、俺はキョロキョロと衣装部屋内のウエディングドレスを見ていた。


「はは、楽しそうだね、めぐ」


すると、後ろから聞きなれた声が聞こえ、振り向くと微笑んで俺を見ていると庵兄がいた。


「庵兄」

「元気そうで安心したよ」


庵兄はゆっくりと俺に近づいてくると、そう言って俺の頭を撫でて、なにを思ったのか室内を物色すると一着のウエディングドレスを手に取った。


「・・・庵兄?」

「うん。めぐにはこれが似合うと思うな」


庵兄が手にとって俺に合わせてきたのは純白のドレスで、胸元に花の刺繍が入っていてとにかく可愛い。


「俺ね、めぐの女装大好きなんだよね」


どうやら庵兄の独断で俺の着るドレスはそれに決まったようで、庵兄はポフッと俺に何かを被せてきた。
それは、あの文化祭のときにつけていたウィッグだった。


「短くても可愛いけど、やっぱりそっちの方がめぐって感じがするね」



 


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