18
それから数日、俺はずっとみーくんの家にお世話になっていた。
みーくんは忙しいらしく、日中はいないがその間は蘭さんが俺の相手をしてくれていた。
「ねえ、めぐちゃん」
「何ですか?」
「女装、してみない?」
「・・・へ?」
そんなある日のこと、蘭さんはウキウキとした表情で俺にそう尋ねてきた。
もちろん、俺はそんな蘭さんの問いかけに呆気に取られていた。
「どういうことですか?」
「私の友達がね、ウエディングドレスのお店してるのよ。でね、可愛いモデルいない?って聞かれたのよ」
「ウエディングドレス・・・」
「どうかしら?・・・やっぱり女装なんて嫌よね?」
「い、いえ!着てみたい、です・・・」
そんな素敵な提案に可愛いものが好きな俺が断るわけがない。大歓迎だ。
俺はつい興奮してしまい、手を挙げて蘭さんに返した。
「ふふっ、じゃあ行きましょうか?」
「は、はい・・・」
蘭さんに笑われてしまい、俺は照れて俯き蘭さんの後に続いてみーくんの家を出た。
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