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side.花 めぐみ
「・・・なんで、」
あの料亭から連れ出されて庵兄たちに連れて来られたのは何故かみーくんの家だった。
「庵兄、なんでみーくん家なの!?」
「めぐみ、泊まるとこないだろ?」
「庵兄たちのマンションでいいじゃん!」
「親父にバレちゃうよ。なに?帝くん家嫌なの?」
「っ・・・」
嫌じゃないけど・・・学校じゃないんだよ?家なんだよ?プライベートなんだよ?みーくんのご両親だっているわけじゃん?・・・俺無理!せめて女装さえしてたら女の子で誤魔化せたのに!
「めぐみ、落ち着け」
「っ、・・・みー、くん」
「庵さん、めぐみは責任もって俺が預かります」
「うん。よろしくね帝くん」
庵兄は素敵な笑顔でみーくんにそう言うと、一度俺の頭を撫でてそのまま去っていった。
「行くぞ、めぐみ」
「と、東宮先輩、どこ行くんですかー?」
うわっ、照れって怖いよね。ついつい学校と同じ対応しちゃうんだもん、俺の馬鹿!
「此処でくらい普通にしてろよ」
「・・・、みーくん何処行くの?」
「親父とお袋んとこだよ」
「はぁ!?」
みーくんの爆弾発言にもちろん俺は断固拒否したのだが、みーくんに軽々と抱き上げられてしまい、そのまま強制連行だ。
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