13

side.花 庵



「失礼します」


めぐみと章太郎を見送った後、俺は親父たちがいるであろう部屋に向かった。
扉を開けて中に入ると親父は驚いた顔で俺を見ていた。


「庵、どうしてお前がここにいる」

「めぐみから連絡をもらって迎えに来ました。・・・爽川さんすみません。めぐみは体調が悪いようなので今日は連れて帰りますね」


俺は親父の質問に答えたあと、親父の前にいた二人に向かってそう言い立ち上がった。


「庵!」


部屋を出た瞬間に急いで挨拶をしてきたのか親父があとから追いかけてきた。


「何?」

「勝手なことをしてくれたな」

「・・・俺はめぐみの味方です。めぐみが嫌がってるなら俺は全力でそれを阻止しますから」


俺は親父にそれだけを言ってそのまま親父を置いて立ち去った。



 


[ 242/271 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]

戻る



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -