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「ねぇ、みーくん。まだ俺のこと好き?」
全員が出ていったことを確認して、俺はみーくんの隣ではなく前に座ってそう聞いた。
すると、みーくんはこんなことを聞かれると思っていなかったのか目を丸めて俺を見た。
「っ、当たり前だろ」
「・・・みーくんが好きなのは昔の俺じゃないの?今の俺はこんなだよ?あの頃みたいにただ素直なめぇじゃないんだよ?」
一度口を開くとずっと聞きたかったことが我慢できなくなり次々に俺の口から溢れてきた。
「っ・・・悪かった!お前にそんな思いさせてたんだな。気づかなかった・・・」
「みー、くん・・・」
みーくんは俺の言葉を途中で遮るように俺を強く抱き締めて、苦しそうな悔しそうな声で俺にそう言った。
「俺はお前のそんなところが好きだ。素直に甘えられなくて強がるところも無理に笑おうとするところも・・・人のことばっかり気づかって自分のことは二の次なところもな」
「・・・みーく、ん・・・」
「お前こそ、まだこんな俺を好きでいてくれるのか?」
みーくんは俺にそう言ってキスをしようとしたが、なぜか途中で動きを止め、不安そうな顔でそう問いかけた。
「っ、当たり前でしょっ、!じゃないと、こんなに不安になんないしっ・・・!」
「・・・めぐみ、」
俺はそんなみーくんの言葉に力強くそう言うと、自分からみーくんにキスをした。
みーくんは驚いたような顔をしていたが、そのあと今度はみーくんから俺にキスをした。
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