「めぐみ、いるか？」


エレベーターから降りて足早にめぐみの部屋の前にやって来た俺は、インターホンを鳴らしてそう中に声をかけた。
だが、返答はなく俺と鷹野は眉を寄せて顔を見合わせた。


「いねぇんじゃねぇの？」

「いや、あいつの親衛隊が部屋まで送っていたはずだ」


確かに瀬野がめぐみのことを部屋まで連れていくところを見ていた俺はめぐみが部屋の中にいないことを考えられなかった。


「やっぱり何かあったのか、？」


ただ寝ているだけかもしれないという考えは俺にはなく、焦ったようにそう言い俺は元会長の特権であるどこにでも入れる鍵を取り出してめぐみの部屋の扉を開けた。


「っ、･････ゃ、･･･！」


扉を開けると中から何やら小さな悲鳴のような声が聞こえ、俺と鷹野はなるべく音を立てないように静かに中に足を進めた。



　

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